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コマツ、「くるくるダンプ」を29年ぶりフルモデルチェンジ

・新型エンジン搭載で燃費8%向上、安全機能も大幅強化

 コマツは6月18日、全旋回式クローラーキャリア「CD60R-3」を発売したと発表した。愛称「くるくるダンプ」として親しまれる同機種のフルモデルチェンジは1996年の初代機発売以来29年ぶり。新型エンジンの搭載により燃費効率を向上させるとともに、周囲監視カメラや傾斜角度表示などの安全機能を大幅に強化した。

 新機種は最大積載質量6トンで、土地造成や災害復旧工事などの不整地現場での土砂・資材運搬に使用される。価格は3,730万円(工場渡し、消費税別)で、年間80台の販売を目指す。

 最大の特徴は新開発エンジン「SAA4D107E-5」の搭載だ。従来機より小型化しながら出力を8%向上させ、燃料消費量も削減した。オフロード法2014年基準にも適合している。

 安全面では、エンジンレイアウトの最適化により運転席からの視界性を大幅に改善。後方・右側の周囲監視カメラを標準装備し、死角の確認も可能にした。

 また、慣性センサーによる傾斜角度のデジタル表示機能を新搭載。急傾斜を検知すると表示色の変化とブザー音でオペレーターに危険を知らせる。ダンプボディの上げ忘れ防止機能も追加した。

 整備性の向上にも配慮し、メンテナンスフリーバッテリーを採用。電解液補充が不要となり、インジケーターで状態確認ができる。過積載警告機能も標準装備し、車体への過剰負荷を防ぐ。

 機械質量10トン未満の軽量・コンパクト設計により、狭小現場への搬入も容易だ。同社は「災害復旧工事でのニーズが高まる中、安全性と作業効率を両立した製品」と位置づけている。

 新機種は18~21日に幕張メッセで開催される第7回国際建設・測量展に出展される。

 ニュースリリース

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