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柳工、16トン級電動フォークリフトの初号機が完成-重機の電動化に弾み

 柳工 (Liugong) :2025年6月13日

 中国の建機大手・柳工はこのほど、自社初となる16トン級の大型電動フォークリフト「CPD160-EH-06」の量産初号機が完成したと発表した。これにより、同社は産業車両分野における電動化の取り組みで、より大重量クラスの市場への対応を本格化させる。

 柳工はここ数年、環境対応と市場ニーズを見据えて電動フォークリフトを重点製品に位置付け、自社開発を強化。今回の新機種投入により、同社の電動フォークリフト製品群に大型機が加わり、重機分野における脱炭素・グリーン物流の実現に向けた一歩となる。

 CPD160-EH-06は、柳工として過去最大クラスの積載能力を持つ電動フォークリフトで、社内の産業車両研究チームが開発した。電源には中国の大手電池メーカー・寧德時代(CATL)製の176kWhリチウム電池を搭載し、長寿命・高出力を両立。油圧系やブレーキ系など主要部品には、同社が長年培った技術を活用しており、高い信頼性とコスト競争力を実現したという。

 また、運転環境にも配慮し、キャビンはサスペンション式の一体構造を採用。セパレートタイプのエアコンや、振動を軽減するグラマー製シート、360度監視カメラ、バックモニターなどを装備する。視界の広さも追求されており、マスト(門型支柱)の開口部は従来比で8%拡大、車体前方の張り出しも9%短縮し、機体重量の軽量化にも成功している。

 柳工は今後も電動フォークリフトを含む産業車両分野での技術開発を加速し、戦略製品の投入を継続するとしている。同社は「イノベーションによって新たな生産力を創出し、グリーン化と高効率化の両立を目指す」としている。

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