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東ソー、750億円投資でクロロプレンゴム増産へ、世界需要拡大に対応

 東ソー(東京都中央区)は6月12日、山口県周南市の南陽事業所において、クロロプレンゴム(商品名:スカイプレン)の生産能力を年間2.2万トン増強すると発表した。投資額は約750億円で、2027年春に工事着工、2030年春の商業運転開始を予定している。

■多様な用途で需要拡大
 クロロプレンゴム(CR)は、東ソーのチェーン事業における機能性ポリマー製品の一つ。優れた耐油性、耐候性、難燃性を併せ持つ特殊合成ゴムとして、自動車のホースやベルト、各種工業部品をはじめ、接着剤や医療用手袋まで幅広い分野で活用されている。

 同社では、今回の生産能力増強により安定供給体制を確立し、今後想定される世界的な需要成長に対応していく方針だ。これにより事業規模のさらなる拡大と収益力向上を目指すとしている。

■大型投資で競争力強化
 今回の計画は東ソーにとって大規模な設備投資となる。同社は機能性ポリマー事業を付加価値の高い成長分野と位置づけており、世界市場での競争力強化を図る狙いがある。

 クロロプレンゴムは自動車産業の電動化や環境規制の強化、医療分野での需要増加など、複数の成長要因を背景に市場拡大が見込まれている。東ソーの今回の投資により、同社のCR事業における市場地位のさらなる向上が期待される。

<計画概要>
立地: 東ソー南陽事業所(山口県周南市開成町4560番地
対象設備: クロロプレンゴム製造設備生産能力: 年間2.2万トン増強投資額: 約750億円
工事着工: 2027年春(予定)
商業運転: 2030年春(予定)

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