・インド大手から約10.6億円規模、有機溶剤回収装置を供給
西部技研(福岡県古賀市)は6月9日、中国子会社の西部技研環保節能設備(常熟)有限公司が、インドの大手車載電池メーカーからEV用リチウムイオン電池製造工場向けの有機溶剤回収装置を受注したと発表した。受注金額は約10億6,000万円。納入は2025年第4四半期から2026年第1四半期を予定している。
西部技研環保節能設備(常熟)は、VOC(揮発性有機化合物)濃縮装置などを中心に、中国市場で製造・販売を手がけている。これまでの納入実績と技術力が評価され、今回の受注につながったという。
今回受注した有機溶剤回収装置は、ハニカム構造体に吸着させた有機溶剤を冷却・凝縮して液体として回収する装置で、省エネルギー性に優れる独自の循環システムを備える。リチウムイオン電池の製造工程では、有機溶剤の環境負荷を抑える設備として採用が進んでおり、今後も需要拡大が見込まれる。
受注先やエンドユーザー名などの詳細は、営業秘密保護の観点から非公表とされている。また、西部技研と受注先との間に特段の資本関係・人的関係はないとしている。
本件による売上は2025年12月期および2026年12月期に計上される予定で、2025年12月期についてはすでに業績予想に織り込まれているという。
西部技研は、デシカント除湿機やVOC濃縮装置などを開発・製造し、世界50カ国以上で展開する環境機器メーカー。今後もグローバル市場での環境負荷低減ソリューションの拡大を目指すとしている。
<西部技研環保節能設備(常熟)有限公司>
代表者:董事長 隈 扶三郎
所在地:中国
設立年月日:2007 年1 月
主な事業内容:主に中国での VOC 濃縮装置等の製造販売
資本金:139,176,640 CNY
株主構成及び所有割合 :西部技研の 100%連結子会社