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米国建設機械市場、関税の逆風に直面、英調査会社が警鐘

 建設機械業界の調査会社であるOff-Highway Research(オフハイウェイ・リサーチ社)は2025年5月28日、米国の輸入関税が国内の建設機械市場と製造業に与える影響に関する詳細なレポートを公開し、業界に波紋を広げている。同社の分析は、関税が価格に与える影響、今年の建設機械販売見通しの最新情報、そしてOEMメーカーが関税の影響を最小限に抑えるための戦略に焦点を当てている。

 レポートによると、米国は1980年代から建設機械の純輸入国であり、特定の種類の機械は国内で製造されていないか、少数のサプライヤーによってのみ供給されている現状が浮き彫りになった。オフハイウェイ・リサーチのマネージングディレクター、クリス・スライト氏は、「国内で購入できる選択肢が全くないか、限られているため、関税は必然的に建設機械の価格に影響を与え、ひいては需要を圧迫するだろう」と警鐘を鳴らす。
 さらに、スライト氏は、国内メーカーも輸入部品の投入コスト上昇に直面し、その負担を顧客に転嫁せざるを得なくなる可能性を指摘。「これらの問題は市場のすべてのサプライヤーに影響を与えます。大手アメリカのブランドでさえ、米国市場への供給と部品調達のために海外の機器メーカーに依存しています」と述べ、関税が広範囲にわたる影響を及ぼすことを強調した。

 同レポートは、主要な業界関係者から収集された対策と予想される影響についても概要を説明しており、OEMメーカーがこの新たな貿易環境に適応するための指針を提供している。

 オフハイウェイ・リサーチの顧客は、同社のポータルサイトにログインすることでレポートにアクセス可能だ。また、非顧客でレポートに関心のある企業は、mail@offhighwayresearch.comまで問い合わせることで詳細を得られる。
 今回のレポートは、米国の建設機械市場が今後、輸入関税という新たな逆風の中でどのような舵取りをしていくのか、業界内外からの注目が集まることは必至である。

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