・半導体製造装置の開発力・サポート体制を強化
荏原製作所は6月2日、神奈川県藤沢市の藤沢事業所内に建設していた精密・電子カンパニーの新開発棟「V8棟」が竣工したと発表した。新棟は半導体製造装置の開発拠点として、最先端の研究・開発環境を備え、今後の半導体需要拡大に対応する。
■半導体需要の高まり背景に
■開発エリアを大幅拡張
新開発棟は地上4階・地下1階、延床面積1万6,216㎡で、2023年5月に着工し、2025年8月の稼働開始を予定している。CMP装置をはじめとする半導体製造装置の開発エリアを大幅に拡張し、最新の開発・検査装置やユーティリティ環境を導入。装置の開発スピード向上や顧客サポート体制の強化を図る。
■安全性・省エネにも配慮
装置のリモート接続や効率的なレイアウトにより、質の高い開発環境を実現。死角となる開発現場には見守りカメラを設置し、安全性の向上にも注力した。設備の集中監視やエネルギー効率化により、省エネ性能も高めており、建築物の環境性能を評価する「CASBEE」でAランク認定を取得している。
■今後の展開
荏原製作所は、2024年12月に竣工した熊本事業所の新生産棟(K3棟)と今回の新開発棟により、生産力・開発力のさらなる強化を目指す。変化の激しい半導体業界において、同社は「E-Vision2030」で掲げる「進化する豊かな生活づくり」への貢献を目指すとしている。
<新開発棟の詳細>
所在地:神奈川県藤沢市本藤沢4-2-1
施設内容:半導体製造装置の開発棟
建築面積:4,355㎡
延床面積:16,216 ㎡
階数:地上4階、地下1階
着工:2023年5月
稼働開始:2025年8月(予定)