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イタリアの建設機械市場、革新と持続可能性を追求、第1四半期は6%増の4,400台

 Unacea(イタリア建設機械工業会):2025年5月20日

 イタリアの建設機械市場は2025年第1四半期に好調な推移を示し、市場拡大とともに、業界の技術革新、持続可能性、安全性の確保が喫緊の課題として浮上している。イタリア共和国上院で5月13日に開催されたUnacea(イタリア建設機械工業会)総会では、この問題が討議され、企業・イタリア製品担当大臣のAdolfo Urso (アドルフォ・ウルソ)氏やLuca De Carlo(ルカ・デ・カルロ)上院議員のほか、イタリア建設業協会(Ance)やイタリア環境保護団体(Legambiente)の代表らが参加し、活発な意見交換が行われた。

■建設機械販売、前期比6%増
 2025年1月から3月までのイタリア国内における建設機械の販売台数は4,400台に達し、前年同期比で6%の増加を記録した。内訳は、油圧ショベルが4,215台(+5%)、道路機械が185台(+11%)となっている。これらの統計は、Unacea総会で発表された。

■業界、政府、環境保護団体が連携
 総会では、デ・カルロ上院議員の開会の辞とウルソ大臣の挨拶に続き、産業界、政府、環境保護団体による対話が行われた。議論の焦点は、次世代建設機械の技術革新、持続可能性、そして安全性であった。
 ウルソ大臣は、「建設機械部門はイタリア経済の重要な柱であり続けている。環境に配慮し、都市の質を向上させる技術への継続的な投資が不可欠だ」と述べ、デジタル化の加速が新たな機会を生み出すことを強調。特にウクライナのような大規模な復興が必要な地域に言及し、7月にローマで開催される復興会議の重要性を示唆した。

■環境配慮型フリートへの転換を提言
 デ・カルロ上院産業・商業・観光・農業・農産物生産委員長は、「フリート更新に向けた的を絞ったインセンティブ、国および地方レベルでの一貫した規制、そして建設現場の環境的・デジタル的側面を完全に認識した、明確な公共戦略が必要だ」と指摘。議会が建設的な姿勢でその役割を果たす用意があることを表明した。

 UnaceaのMichele Vitulano (ミケーレ・ヴィトゥラーノ)会長は、業界が技術革新に対応し、より安全で効率的な機械を生産していることを強調。「私たちのキャンペーンは環境持続可能性にも焦点を当てている。現在使用されている機械の約40%が旧式であることを踏まえ、フリート更新を支援し、産業用コンクリートミキサーの使用を推進している」と述べた上で、空気の質と都市環境の持続可能性保護のため、建設機械活動に対する低排出ガスゾーンの設置を関係機関に要請した。

 Legambienteの(レガムビエンテ)事務局長は、生態系への移行が多くの建設現場の始動を伴うことを指摘し、「再生可能エネルギーから循環経済、都市再生に至るまで、プロジェクトの種類だけでなく、その実施方法も今や中心的だ」と述べた。彼は、現代の建設機械に適用される革新と技術が、現在の持続可能性目標を達成し、気候変動危機に取り組むための戦略的なツールであると結論づけた。

 詳細なレポートは、Unaceaのウェブサイトで確認できる。

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