CEA:(Construction Equipment Association:英国建設機械協会):2025年5月14日
■建設機械の市場概況
建設機械および土木機械の販売が2025年3月に好調を維持し、前年同月比11%増を記録した。販売台数は3,000台に迫り、2023年上半期以来、単月で最高水準に達した。
今年第1四半期の累計販売台数は約6,900台で、2024年第1四半期を8%上回った。2023年と2024年の2年間の減少を経て、今年の機器販売は市場状況の改善を反映し、一桁台の伸びが予測されている。
■輸出入動向と業界の懸念
英国の建設機械輸出は2024年第4四半期に緩やかな回復を見せたが、年間出荷量は2023年水準を10%下回った。米国が主要な輸出先であり、総輸出の26%以上を占めた。一方、輸入は第4四半期も減少傾向が続き、年間では2023年水準を9%下回った。2024年の輸入元としては中国と日本が主要であり、総輸入の30%を占めた。
2025年第1四半期の英国建設機械貿易に関する最新情報は5月末に入手可能となる見込みである。現在、業界内で懸念されている主要な国際問題は、米国への機器輸出に対する関税賦課の可能性を巡る不確実性である。
■建設市場の動向
建設部門の広範な状況を示す指標である購買担当者景気指数(PMI)は、2月に2ヶ月連続で下落し、44.6と5年ぶりの低水準を記録した。回答者は、低迷する経済環境における需要不振と意思決定の遅延を指摘した。住宅建設部門が最も低調であった一方、商業部門は一定の回復力を見せたものの、活動の減少を示唆している。
国家統計局(ONS)が発表した最新の建設活動データによると、2月の生産高は前2ヶ月の減少を経て0.4%の緩やかな増加を示した。月の後半の天候改善が活動水準の向上に寄与したとみられる。
年初来では、今年の最初の2ヶ月間の建設生産高は前年同期を0.8%上回った。2024年の生産高は2023年水準を0.4%上回ったが、この増加は主に修繕・維持作業の成長によるものであり、同分野は2023年水準を8.5%増加させた。対照的に、2024年の新規建設は前年比で5.3%減少した。
■建設業界の見通し
建設製品協会(CPA)が4月に発表した春季予測では、今年の建設生産高は1.9%の緩やかな成長が見込まれている。これは冬季予測の2.1%増からわずかに下方修正された。来年には3.7%のより顕著な成長が期待されているものの、これも以前の4.0%の予測から引き下げられた。活動水準の低下予測は、経済成長見通しの弱化、インフレの長期化、企業信頼感の低迷を反映している。
Gleniganが4月に発表した最新の建設市場情報によると、2月の報告書と比較して緩やかな改善が見られた。今年第1四半期における計画承認件数は前年同期比で6%増加したが、契約件数は12%減少し、プロジェクト着工件数は21%減少した。