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ロボットメーカーFUJI、24年度売上・利益は微増、欧米市場の低迷続くもアジアは回復基調

 ロボットメーカーのFUJIが5月13日に発表した2025年3月期連結業績によると、売上高は1,273億8,700万円(以下、前期比0.3%増)、営業利益は137億8,100万円(2.7%増)、純利益は109億600万円(4.5%増)と、全体として微増となった。

 FUJI2024年度データ 

 主力のロボットソリューション事業は、売上高1,141億5,700万円(0.4%減)、営業利益163億4,900万円(10.8%減)と減収減益。中国でスマートフォン、PC、自動車関連を中心に一定程度の需要が見られたことに加え、ベトナムではスマートフォンをはじめとする通信関連やPC向けで設備投資が伸長した一方、経済の先行き不透明感から欧米地域における設備投資需要が伸び悩んだ。

 マシンツール事業は、北米の自動車市場において一時的な設備投資需要があり、売上高は110億9,300万円(6.1%増)となった。また、組織体制の刷新をはじめとした構造改革を推し進めたことにより、営業利益は7億4,000万円(前期:営業損失7億8,600万円)となった。

 受注高は1,238億8,800万円(6.6%増)と堅調に推移したものの、エレクトロニクス市場の本格回復には至らず、マウンター(電子部品実装ロボット)の市場も弱含みだった。

■今後の見通し
 今後の見通しについては、米国の関税政策の先行きに対する不透明感が増しており、為替動向も含め、世界全体の経済成長に大きな影響を及ぼすことが懸念される。そのような状況の中、主力製品である電子部品実装ロボットを手掛けるロボットソリューション事業は、AI関連や自動車のIoT化など、今後も成長が見込まれる分野のニーズを的確に捉えた製品開発と営業活動を推進していく。
 一方、マシンツール事業は、強みであるターンキーソリューションビジネスを全面的に推進、収益安定化に向けた取り組みをさらに加速させていく。

 2026年3月期の連結業績予想は、売上高1,470億円(前期比15.4%増)、営業利益は180円(30.6%増)、経常利益は185億円(20.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は140億円(28.4%増)。

 FUJIの2025年3月期決算短信
 決算説明資料

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