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CKD、24年度売上は15.8%増の1,556億円、25年度予想は0.2%増の1,560億円

 CKDが5月13日に発表した2025年3月期(2024年度)連結業績によると、売上高は155,634百万円 (以下、前期比15.8%増) 、営業利益19,018百万円 (45.0%増) 、経常利益19,167百万円 (46.9%増) 、親会社株主に帰属する当期純利益は13,520百万円 (62.1%増) となった。

 2024年度における世界経済は、地政学リスクや政策動向による景気への影響が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いた。同社の注力市場である半導体・二次電池市場においては、回復に力強さを欠いた状態で推移した。半導体市場では、生成AI関連への投資は堅調に行われたが、自動車や産業用機器向けの半導体関連への投資は調整が継続し低調に推移した。二次電池市場では、世界的EV 需要の鈍化の中でも、BEV 関連設備投資は継続しつつ、HEV 関連設備投資も堅調に推移した。
 米国においては、生成AI 関連を中心に設備投資需要は底堅く推移した。半導体工場の新設・増設に関わる新たな投資の構想も発表されており、半導体製造装置市場も中長期的に成長を続けると見込まれている。中国においては、二次電池市場では、車載用電池の新規投資案件が減少した。また、半導体市場では、米国の対中半導体規制強化に対する懸念から、半導体や半導体製造装置の国産化の動きがさらに加速した。

 CKD2025年3月期通期データ

■セグメント別の状況
<自動機械部門>
 国内におけるジェネリック医薬品の安定供給に向けた投資が継続されていたが、最終段階に入った装置需要を取り込むことで、薬品包装機の売上高が増加した。また、日系自動車メーカーのHEV 向け車載用電池への投資が増加していることから、リチウムイオン電池製造システムの売上高が増加した。
 その結果、売上高は25,331百万円 (43.3%増) 、セグメント利益は収益改善の効果にセールスミックスも加わり、5,489百万円(85.2%増)となった。
<機器部門>
 国内市場では、世界的に旺盛な生成AI 関連の投資を背景に、半導体・電子部品業界の一部の顧客で在庫消化が進み、半導体製造装置向け機器の売上高が増加した。また、自動機械部門と同様に、国内メーカーの車載用電池への投資増加を受け、HEV 向けの二次電池製造工程向け機器の売上高が増加した。
 海外市場では、半導体製造装置の国産化が進む中国や、HBM 関連の投資が旺盛だった韓国や台湾、半導体や半導体製造装置の重要な供給拠点となったシンガポールで売上高が増加した。
 その結果、売上高は130,302百万円 (11.6%増) 、セグメント利益は売上増加により、18,211百万円(22.7%増)となつた。

■今後の見通し
 世界経済の見通しは、米国の政策による各国での経済活動への影響から、設備投資需要の減少が予測されるなど、不透明感が強まっている。一方で、同社を取り巻く事業環境は、人手不足による自動化・省人化需要は底堅く推移し、同時に、環境負荷低減商品の需要増加が見込まれている。また、半導体市場では、微細化・積層化による生産プロセスの複雑化によって、新たな需要が生み出されている。また、中国における半導体や製造装置の国産化需要が益々拡大していくと期待されている。

 以上の状況より、2026年3月期(25年度)連結業績予想は下記のとおり。
 売上高156,000 百万円(以下、前期比0.2%増)、営業利益19,000(同0.1%減)、経常利益19,000(同0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益13,100(同3.1%減)。

 なお、為替レートは、1米ドル145円を前提としている。

 CKDの2025年3月期決算短信
 決算資料

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