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古河機械金属の機械事業、24年度売上は5.1%増の863億円、25年度予想は2.9%増の888億円

 古河機械金属が5月13日に発表した2025年3月期(2024年度)連結業績によると、売上高は、2,012億16百万円(対前年同期129億61百万円増)、営業利益は、97億63百万円(対前年同期12億39百万円増)となった。産業機械部門は増収増益、ロックドリル部門は減収減益、ユニック部門は増収減益となり、機械事業全体では、増収増益となった。素材事業では、金属部門および化成品部門は増収増益、電子部門は減収減益となり、全体では増収増益となった。また、不動産事業は増収増益となった。経常利益は、主として、為替差損益の悪化により、97億5百万円(対前年同期6億79百万円減)となった。特別利益に、政策保有株式の一部売却を主とする投資有価証券売却益170億77百万円ほかを計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、186億19百万円(対前年同期25億21百万円増)となった。

 うち、産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、863億1百万円(対前年同期42億16百万円増)、営業利益は、59億80百万円(対前年同期2億84百万円増)となった

 古河機械金属2025年3月期(機械3部門)データ (前年度比は上記参照)

<産業機械>
 産業機械部門の売上高は、222億13百万円(対前年同期66億64百万円増)、営業利益は、22億6百万円(対前年同期18億17百万円増)となった。マテリアル機械は、砕石プラントの出来高増や破砕機大口案件の売上げなどにより、増収となった。流体機械事業は、下水処理場向けポンプ設備更新工事などについて、コントラクタ事業は、飯沼川高架橋を始めとした橋梁案件について、それぞれ出来高に応じた売上高を計上し、増収となった。
 営業利益については、これらの増収要因に加え、前年同期に発生したマテリアル機械におけるプラント工事の遅延等に伴う追加原価の減少により、大幅な増益となった。
 
<ロックドリル>
 ロックドリル部門の売上高は、350億3百万円(対前年同期36億78百万円減)、営業利益は、27億95百万円(対前年同期13億52百万円減)となった。国内については、油圧ブレーカの出荷は増加したが、油圧クローラドリルおよびトンネルドリルジャンボ本体の出荷減により、減収となった。海外については、東南アジアおよび中近東向けの油圧クローラドリルの出荷は増加したが、前年同期に好調だった北米向けの油圧ブレーカおよび油圧クローラドリルの大幅な出荷減により、減収となった。
 
<ユニック>
 ユニック部門の売上高は、290億84百万円(対前年同期12億31百万円増)、営業利益は、9億77百万円(対前年同期1億80百万円減)となった。国内については、トラックの供給台数の回復に伴い、ユニッククレーンの出荷が増加し、増収増益となった。海外については、中近東向けのユニッククレーンの出荷は増加しましたが、中国向けのユニッククレーンおよび北米向けのミニ・クローラクレーンの出荷が減少し、減収減益となった。
 
■次期の見通し
 2026年3月期通期の業績予想は、売上高は2024年度に比べ82億16百万円減収の1,930億円となる見込みで、営業利益は、27億63百万円減益の70億円となる見込み。
 産業機械部門は、スラリーポンプLK3の拡販ならびにストック重視の営業施策を推進するポンプ事業、および工事進捗による出来高増を見込むプロジェクト案件が増収となるが、流体設備や橋梁は減収となる見込み。全体としては、売上高は、減収となるものの、営業利益は、利益率の改善などにより当連結会計年度並みとなる見込み。
 ロックドリル部門は、国内については、油圧ブレーカおよび油圧圧砕機の出荷は増加する見込みだが、ブラストホールドリルは需要減により減収となる見込み。海外については、北米向けを中心に油圧ブレーカの大型機種の拡販に注力し、増収となる見込み。全体としては、売上高は、増収となるものの、営業利益は、円高の影響により、減益となる見込み。
 ユニック部門は、国内については、トラック生産台数が徐々に回復する見通しで、ユニッククレーンおよびユニックキャリアの出荷が増加し、増収となる見込み。海外については、東南アジア、中近東向けのユニッククレーン、北米向けのミニ・クローラクレーンの出荷増により、増収を見込む。全体としては、売上高は、増収となり、営業利益も、増益となる見込み。
 
 古河機械金属の2025年3月期決算短信

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