信越化学工業(東京都千代田区)は3月28日、医薬用セルロース事業の強化をめざし、子会社であるSE Tylose GmbH & Co. KG(ドイツ、ヴィースバーデン市)と直江津工場(新潟県上越市)の2拠点での投資を行うと発表した。
ドイツでは、医薬用添加剤である「L-HPC®(エルエッチピーシー)注1」の生産設備を既存設備に隣接する形で新設し、直江津工場との二拠点化を図ります。2026年中の完成を目指す。直江津地区では、近隣に所有している医薬用セルロース倉庫の保管能力を倍増し、不測の事態も想定した製品の安定供給力の強化を図る。完成は2025年末を予定。投資金額は上記2件で計100億円を見込む。
信越化学は、2024年3月に公表した医薬用添加剤「Shin-Etsu AQOAT®(シンエツエーコート)注2」生産能力増強に続き、高機能の医薬用セルロースに積極的な投資を行うことで、医薬用添加剤メーカーとして供給体制を強化する。
信越化学の医薬用セルロースは、植物由来であるパルプを主原料とし、人体に安全であることから錠剤のコーティング剤、崩壊剤などとして広く用いられている。 「L-HPC®」は、信越化学が錠剤等の崩壊剤として独自に開発し、国内のみならず世界の顧客に供給している。特に錠剤崩壊速度を高め、また錠剤製造時の強度向上を目的として使用されており世界で需要が伸長している。顧客からの複数の生産拠点への要望を踏まえ、安定供給をさらに強化するために日独で製造する事を決定した。
注1:日本薬局方低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
注2:日本薬局方ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル
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