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ヤマシンフィルタ、24年4〜12月期売上は12.3%増の149億円、24年度予想は9.7%増の198億円に上方修正

 ヤマシンフィルタが2月14日に発表した2025年3月期第3四半期(2024年4〜12月)連結業績によると、売上高は149億45百万円(以下、前年同期比12.3%増)となり、営業利益は20億51百万 円(118.5%増)、経常利益は20億98百万円(122.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は 12億29百万円(92.7%増)となった。

 ヤマシンフィルタグループは、2024年11月に公表した中期経営計画 “Fly to the next stage!” (2025年3月期から2028年3月期)において、①新たな価値創造の取り組み、②資本コストを意識した経営の強化、③ESG経営の推進に取り組んでいる。

 主力事業である建機用フィルタ事業においては、建機の新車需要は各市場において前年度を下回る一方で、交換需要は大幅に増加した。この結果、2024年度においては全体で大幅な増収増益となった。一方、ヤマシンフィルタグループは、経営の効率化と固定費の削減を目的とした事業構造改革に取り組んでおり、その一環として、第3四半期連結累計期間において中国、欧州における海外子会社の再編に掛かる費用約204百万円を事業構造改革費用として特別損失に計上している。

 また、主要得意先に対して、環境負荷低減に貢献するナノファイバーを使用したロングライフのフィルタ製品の供給が本格的に開始されており、今後のグローバルスタンダードとして、更なる供給の拡大に取り組んでいく。更には、北米市場のシェア拡大についても進展を見せており、建機用フィルタ事業の資本効率の更なる改善と収益性の拡大が見込まれる。

 エアフィルタ事業においては、主力製品であるビル空調用フィルタの交換需要の減少により、減収減益となった。ヤマシンフィルタグループは、自社調べによると他社製エアフィルタに比し、年間で約30%近いCO2の削減効果と同時に光熱費低減効果が期待できるロングライフ、低圧損、高捕集率のナノファイバー製エアフィルタ(製品名NanoWHELP(ナノウェルプ))の供給を開始した。今後、国内市場のみならず、健康や環境被害を排除するための規制の強化がEUから各国に広がり始めている環境変化、欧州市場をはじめとした海外市場の開拓にも積極的に取り組んでいく。

 また、新たな市場開拓の取り組みとして、Yamashin Nano FilterTM の持つ素材の可能性を活かし、新規事業領域における製品開発を継続している。具体的には、すでに実績のあるアパレル分野に加え、耐熱性、導電性の特性を活かし、断熱材市場やスマートテキスタイル市場への進出を視野に入れ、研究開発を継続していく。

 今後もヤマシンフィルタグループは、総合フィルタメーカとして「環境」「空気」「健康」をテーマに持続可能な社会・経済活動に貢献する企業として社会的責任を果たしていく。

■今後の見通し
 2025年3月期連結業績予想については、下記に修正した。

 売上高197億80百万円(以下、前期比9.7%増)、営業利益24億54百万円(73.9%増)、経常利益24億98百万円(76.5%増)、親会社株主に帰属す る当期純利益15億11百万円(92.1%増)。

 ヤマシンフィルタの2025年3月期第3四半期決算短信

 第3四半期決算説明資料

 

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