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東洋エンジニアリング、アンゴラ初の肥料プラント向け尿素ライセンス供与プロジェクトを受注

 東洋エンジニアリング(以下、TOYO)は2月12日、アンゴラ共和国の合弁肥料会社、Amufert S.A.(アムファート社)より、同社がザイレ州ソヨ地区に建設する世界最大規模(日産4,000トン)の大粒尿素プラントに、TOYO自社技術である尿素ライセンスを供与するプロジェクトを受注したと発表した。

 同プラントは近年、天然ガスの増産が進むアンゴラ共和国で建設される初の尿素肥料プラントであり、これまで全量輸入していた尿素肥料の100%国産化および域内輸出に伴う食糧安全保障の実現に寄与する。また、天然ガス資源の高付加価値化、近隣諸国への輸出に伴う貿易収支改善、雇用の創出、アンゴラ産業の多角化に貢献するものとなる。

 ライセンサーであるTOYOの同プロジェクト所掌範囲は、ライセンス供与、基本設計、一部機器調達、技術サービスとなる。

 TOYOの尿素合成技術ACES21TM(エーセス21)*¹と大粒尿素造粒技術*²を適用することによって、低コストでのプラント建設、運転条件の最適化を実現する。

 なお、上流設備であるアンモニアを含め、この肥料プラント全体の設計、調達、建設工事は、Wuhuan Engineering Co., Ltd.(中国五环工程有限公司:ウーハンエンジニアリング、以下、ウーハン)が担当する。

 TOYOはこれまでに全世界で100件以上の自社尿素技術の供与およびプラント建設実績があり、アフリカではナイジェリアのインドラマ社向けに同じ世界最大規模の日産 4,000トンの尿素プラント2基を2016年、2021年にそれぞれ自社尿素技術にてプラントを完工させており、現在、同規模の尿素プラント3基目のプロジェクトが進行中。

 また、ウーハンとはインドネシアにおいて2015年および2023年にインドネシアのPT Petrokimia Gresik (ペトロキミア・グレシック)、PT Pupuk Sriwidjaja Palembang(ププク・スリウィジャヤ・パレンバン) 向けに、それぞれプロジェクトを遂行しており、大型プラントで実証された尿素技術とウーハンとの協業実績が評価され、今回の受注に至った。

 人口増加に伴う食糧増産に向けて、肥料の需要は今後も伸びることが予想され、現在世界で多くの肥料プラント建設が計画されている。TOYOは尿素技術のライセンサーとして、肥料プラントを建設することにより、地球環境に配慮しながら今後も世界各国のニーズに応えていく。

*1 尿素合成技術ACES21™
*2 大粒尿素造粒技術

<受注概要>
客先:Amufert S.A. (アムファート社、アンゴラの民間企業 Opaia S.A. と国営ガス会社 SonaGas の合弁会社)
受注者:東洋エンジニアリング株式会社
建設地:アンゴラ共和国北西部ザイレ州ソヨ地区
対象設備:肥料プラント(大粒尿素 日産4,000トン)
役務内容:尿素合成および造粒ライセンサー (ライセンス供与、基本設計、一部機器調達、技術サービス)
完成予定:2027年

 詳細は、ニュースリリース

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