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ナブテスコ、24年売上は3.1%減の3,234億円、25年予想は3.9%増の3,360億円

 ナブテスコが2月12日に発表した2024年12月期(1〜12月)の連結業績によると、売上高は、前年比3.1%減の323,384百万円となった。自動ドアでの好調な需要や為替効果に加え、航空機器及び舶用機器においても需要が好調だった一方、精密減速機での世界的な自動車を中心とした設備投資の減少や油圧機器での建設機械需要減少の影響を受けた。営業利益は、同14.9%減の14,788 百万円となった。トランスポートソリューション事業やアクセシビリティソリューション事業での増益はあったものの、コンポーネントソリューション事業は減益となったことにより、税引前当期利益は同38.6 %減の15,747百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同30.5 %減の10,119百万円となった。
 なお、受注高は同0.7%増の335,069百万円だった。

 ナブテスコ2024年第4四半期と通期データ

■セグメント別業績
<コンポーネントソリューション事業>
 コンポーネントソリューション事業の売上高は、前期比19.9%減の110,571百万円、営業利益は、同56.4%減の4,523百万円となった。
 精密減速機は、EV関連設備投資の回復遅れに加え、産業用ロボットの在庫調整も長期化している
ことから、売上高は前期比で減少となった。
 油圧機器は、東南アジア向けで需要増加があったものの、欧米市場で需要の低迷が継続したこと
から、売上高は前期比で減少となった。

<トランスポートソリューション事業>
 トランスポートソリューション事業売上高は、前期比9.8%増の88,727百万円、営業利益は、同59.7%増の12,502百万円となった。
 鉄道車両用機器は、国内での新車需要及び海外でのMRO(Maintenance, Repair, Overhaul)需要が堅調に推移したことにより、売上高は前期比で増加となった。
 航空機器は、防衛費の増額により需要が拡大したことに加え、民間航空機向けMRO需要も好調に
推移したことから、売上高は前期比で増加となった。

 商用車用機器は、東南アジア及び国内市場向けの需要が減少したことにより、売上高は前期比で
減少となった。
 舶用機器は、新造船向け及びMRO需要が好調に推移したことに加え、Deep Sea社を連結子会社化したことにより、売上高は前期比で増加となった。

<アクセシビリティソリューション事業>
 アクセシビリティソリューション事業の売上高は、前期比10.9%増の106,771百万円、営業利益は、同46.0%増の9,003百万円となった。
 自動ドア事業は、国内外の建物用ドアやプラットホームドア需要が好調に推移したことに加え、
為替効果により、売上高は前期比で増加となった。

<その他>
 その他の売上高は、前期比6.3%減の17,315百万円、営業利益は、同69.2%減の1,043百万円となった。
 包装機は、MROが好調であったものの、設備投資の見合わせや国内外で製品の納入時期ずれの影
響があり、売上高は前期比で減少となった。
 なお、2024年度において、欧州連結子会社のEngilico社に係るのれんの減損損失656百万円を計上した。

■今後の見通し
 2025年12月期の連結業績は、精密減速機の需要回復及びトランスポートソリューション事業や包装機での需要増加を想定し、売上高は前期比3.9%増の336,000百万円、営業利益は主にコンポーネントソリューション事業での増収による増益により、同26.5%増の18,700百万円を見込んでいる。

<コンポーネントソリューション事業>
 コンポーネントソリューション事業の売上高は前期比6.5%増の117,800百万円、営業利益は
同26.0%増の5,700百万円を見込んでいる。
 精密減速機は、自動車を中心とした設備投資の回復と長期化していた産業用ロボットの在庫が
適正水準となることを見込み、売上高は前期比で増加の見通し。
 油圧機器は、中国市場での緩やかな需要回復を見込む一方、欧米市場での需要の低迷や厳しい
競争環境が続くことから、売上高は前期比で減少の見通し。

<トランスポートソリューション事業>
 トランスポートソリューション事業の売上高は前期比8.0%増の95,800百万円、営業利益は
同0.8%増加の12,600百万円を見込んでいる。
 鉄道車両用機器は、国内外での新車需要が堅調に推移することを見込み、売上高は前期比で増
加の見通し。
 航空機器は、防衛費の増大による需要の拡大が継続することに加え、民間航空機向けの需要も
回復を見込み、売上高は前期比で増加の見通し。
 商用車用機器は、東南アジア及び国内市場の緩やかな需要回復を見込み、売上高は前期比で増
加の見通し。
 舶用機器は、新造船向け需要及びMRO需要が引き続き堅調に推移することに加え、Deep Sea社
とのシナジー効果を見込み、売上高は前期比で増加の見通し。

<アクセシビリティソリューション事業>
 アクセシビリティソリューション事業の売上高は前期比4.5%減の102,000百万円、営業利益
は同1.1%増の9,100百万円を見込んでいる。
 自動ドア事業は、国内外の建物用ドアや国内のプラットホームドア需要が引き続き堅調に推移
することを見込んでいる。
 一方、海外のプラットホームドアの一部案件完了に伴う減収と為替が円高に進むことを想定していることにより、売上高は前期比で減少の見通し。

<その他>
 その他の売上高は前期比17.8%増の20,400百万円、営業利益は同149.2%増の2,600百万円を見込んでいる。
 包装機は、国内外での食品メーカーを中心とした堅調な需要環境やシステム製品の拡販を見込
み、売上高は前期比で増加の見通し。

 ナブテスコの2024年12月期決算短信

 セグメント詳細

 新中期経営計画の策定について

 

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