カナデビア(旧・日立造船)は2月4日、同社を代表とする企業グループ(以下、当グループ)が、朝霞和光資源循環組合(管理者:柴﨑光子 埼玉県和光市⾧、構成市:同県朝霞市・和光市)より、DBO(Design:設計/Build:建設/Operate:運営)方式によるごみ広域処理施設の整備・運営事業を受注したと発表した。
朝霞市と和光市では、それぞれ単独で保有する既存のごみ焼却施設の老朽化が進み、安定的かつ効率的なごみ処理体制の構築のため、広域化を図り、両市共同の施設を建設するための基本合意書を 2018 年に締結していた。
カナデビアグループは、同事業の「経済性・効率性を確保した施設」「安心かつ安全で安定性に優れ、⾧期稼働できる施設」「環境負荷が少なく、循環型社会の形成を推進する施設」「地域社会に貢献できる施設」「災害に対して強靭性を有する施設」という5つのコンセプトに基づき、新たなエネルギー回収型廃棄物処理施設(=ストーカ式ごみ焼却発電施設、処理能力:175 トン/日=87.5 トン/日×2炉)およびマテリアルリサイクル推進施設(処理能力:17 トン/日)を和光市に建設し、完成後 20 年間の運営・維持管理も担います。受注においては、「処理システムの安定稼働」、「屋外配置動線」、「防災機能」を重視したことなどが特に高く評価された。
建設予定のエネルギー回収型廃棄物処理施設では、可燃ごみを焼却処理し、排熱を用いた発電により自らの運転電力を賄うほか、余剰電力を売却することで事業費の抑制に努め、マテリアルリサイクル推進施設では、不燃ごみや粗大ごみを破砕・選別し、鉄やアルミなどの有価物を資源化するとともに、残渣類はエネルギー回収型廃棄物処理施設で熱回収を行い、環境に配慮しながら効率的に処理する計画。
カナデビアは 1965 年(昭和 40)年に日本初の本格的なごみ焼却発電施設を大阪市に納入して以来、グループ累計で国内 550 件以上の受注実績がある。今後も、廃棄物の衛生的な処理とエネルギーとしての活用を通じ、地域の資源循環に貢献していく。
<受注概要>
発注者:朝霞和光資源循環組合
管理者:柴﨑光子 埼玉県和光市⾧
構成市:同県朝霞市・和光市
受注者:カナデビアグループ
代表企業:カナデビア株式会社
構成員:カナデビア環境サービス株式会社
協力企業:五洋建設株式会社 関東営業所、五十鈴建設株式会社、中央産業株式会社、株式会社ウィズウェイストジャパン
建設地:埼玉県和光市新倉(和光市旧ごみ焼却場敷地を含むエリア)
処理能力:エネルギー回収型廃棄物処理施設(ストーカ式2炉、計 175 トン/日)
マテリアルリサイクル推進施設(17 トン/日)
事業期間:2025 年 2 月~2030 年3月 設計・建設
2030 年4月~2050 年3月 運営
受注金額:494 億 8,900 万円(税込み)