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北越工業、24年4~12月期売上は3.6%増の407億円、24年度予想560億円(7.9%増)は据え置き

 北越工業が1月31日に発表した2025年3月期の第3四半期(4~12月)連結業績によると、売上高は40,735百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益4,610百万円(同15.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,859百万円(同 1.5%増)となった。

 第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、人手不足の深刻化や高止まりする原材料価格など下押し要因はあったが、各種政策の効果により雇用・所得環境が改善するなど緩やかに回復した。世界経済では、米国経済は堅調に推移したものの、中国経済は不動産市場の低迷により力強さを欠き、欧州経済は低成長が続いたほか、中東地域をめぐる情勢や金融資本市場の変動の影響など、先行き不透明な情勢となった。
 このような情勢の中で同社グループは、中期経営計画「中期ビジョン2024」に掲げた「常に新しい価値を追求し、社会と産業の発展に貢献する」企業を目指して、成長戦略に取り組んだ。さらに高騰が続く原材料価格に対し、販売価格の見直しや経費削減の推進により、利益改善を図った。

<建設機械事業>
 売上高は33,693百万円(前年同期比4.2%増)/ セグメント利益4,516百万円(同17.4%減)
 建設機械事業セグメントは、主にエンジンコンプレッサ、エンジン発電機、高所作業車などの事業で構成。
 販売面では、国内はインバウンド需要の回復によってホテルなどの新築・改修工事案件が堅調に推移したほか、大都市圏での再開発や半導体関連投資など旺盛な建築工事需要を背景に、高所作業車の出荷が大きく伸長するとともに、エンジンコンプレッサ、エンジン発電機においても、前年同期比で増収となった。海外においては、北米向けエンジン発電機が現地レンタル会社各社における在庫調整の影響を受け出荷が伸び悩んだが、北米向けエンジンコンプレッサや東南アジア、中近東向け製品の販売増が補い、建設機械事業セグメント全体では前年同期比で増収となった。利益面では、高騰が続く原材料価格に対する販売価格の見直しを推し進めたことに加え、円安効果も寄与したが、輸送費の高騰や人的資本投資・成長投資に伴う人件費・研究開発費などの販管費の増加が下押し要因となった。

<産業機械事業>
 売上高7,042百万円(前年同期比 0.6%増)/ セグメント利益1,283百万円(同13.2%増)
 産業機械事業セグメントは、主にモータコンプレッサ、非常用発電機、部品、サービスなどの事業で構成。
 販売面では、主力のモータコンプレッサは、国内の設備投資マインドの低下により市場が縮小し出荷は低調に推移したが、中期経営計画「中期ビジョン2024」に掲げた目標達成に向けて、国内のシェア獲得を推し進めた結果、前年同期比で製品シェアを伸ばした。また、直販扱いとなる防災向け非常用発電機や大型エンジンコンプレッサの出荷は堅調に推移し、部品・サービスの売上増加も寄与して、産業機械事業セグメント全体では前年同期比で増収となった。利益面では、原材料価格のさらなる高騰は下押し要因ではありましたが、利益率の高い直販製品の販売が増加したことや、製品や部品の販売価格への転嫁が進んだことで利益改善が図られ、前年同期比で増益となった。
 
■今後の見通し
 2025年3月期連結業績の見通しについては、ほぼ当初予想どおりに推移しており、下記の2024年5月9日公表値を据え置いている。
 売上高56,000百万円(前期比7.9%増)、営業利益7,130百万円(同15.2%増)、経常利益7,400百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,100百万円(横ばい)。

 北越工業の2025年3月期第3四半期決算短信

 
 

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