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東洋機械金属、24年4〜12月期売上は8.3%減の197億円、通期予想280億円(2.9%減)は変えず

 東洋機械金属が1月28日に発表した2024年3月期第3四半期(2024年4〜12月)連結業績によると、受注高は21,163百万円(前年同期比5.4%増)となった一方で、売上高は受注残高が減少していることから19,735百万円(同8.3%減)となった。このうち、国内売上高は6,287百万円(同2.4%増)、海外売上高は13,448百万円(同12.5%減)となり、海外比率は68.1%となった。損益については、売上高の減少と生産量減少に伴う固定費回収不足により、売上総利益が減少したことなどから、営業損失は500百万円(前年同期は営業損失276百万円)、経常損失は446百万円(前年同期は経常損失233百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は659百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失592百万円)となった。

 2024年4〜12月におけるわが国経済は、経済活動の正常化や個人消費の持ち直しなどにより緩やかな回復基調にあるものの、原材料やエネルギー価格の高騰、金利、為替の変動などにより、先行き不透明な状況で推移した。また、海外経済においては、欧米ではインフレ鎮静化に資する金融引き締め政策の継続によって景気は下押しの圧力がみられ、中国では引き続き不動産不況を背景に内需が弱含んでおり成長に減速が見られた。また、ロシアによるウクライナ紛争の長期化や中東情勢の悪化による地政学的リスクなどにより、予断を許さない状況が続いた。

 東洋機械金属グループの事業に関連する市場においては、国内や海外の一部のエリアにおいて投資意欲に慎重な動きが見られたことや、原材料価格やエネルギー価格の高騰などの影響により、コストが上昇するなど厳しい経営環境の下で推移した。

 このような市場環境の下、東洋機械金属グループの2024年4〜12月の業績については、2027年3月期を最終年度とする第4期・中期経営計画2026の3つの基本方針(1.持続的に稼ぐ力の向上、2.成形イノベーションの創出と「Customers’ Value Up」の進化、3.経営基盤の更なる強化)に基づく諸施策の取組みを推進した。

■製品別の売上状況
[射出成形機]
 受注は、国内では減少し海外では増加した。国内売上は自動車や生活用品関連が増加した。海外売上は欧米の生活用品関連、中国やアジアの自動車関連が減少した。この結果、受注高は15,339百万円(前年同期比4.3%増)、売上高は14,084百万円(同13.1%減)となった。このうち、海外売上高は9,419百万円(同18.7%減)となり、海外比率は66.9%となった。

[ダイカストマシン]
 受注は、国内では減少し海外では増加した。国内売上は自動車関連が増加した。海外売上は中国やアジアの自動車関連が減少した。この結果、受注高は5,823百万円(前年同期比8.5%増)、売上高は5,650百万円(同6.2%増)となった。このうち、海外売上高は4,028百万円(同6.1%増)となり、海外比率は71.3%となった。

■今後の見通し
 2025年3月期連結業績の見通しは、売上高は28,000百万円(前期比2.9%減)、営業利益 △250百万円(ー)、経常利益 △80百万円(ー)、親会社株主に帰属する当期純利益は △350百万円(同ー)と前回予想を据え置いた。

 東洋機械金属の2025年3月期第3四半期決算短信
 

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