東洋エンジニアリング(TOYO)は11月19日、インドネシアにおいて、同国肥料公社Pupuk Indonesia Holding Company(ププックインドネシア、以下 PIHC社)および伊藤忠商事と、インドネシアにおいて、PIHC社傘下のPupuk Iskandar Muda(以下 PIM社)保有の既設アンモニアプラントに水電解装置を併設し、再生可能エネルギー由来のグリーン水素を供給してグリーンアンモニアを製造する事業の合弁会社設立に向けた株主間契約書(Shareholder Agreement、以下 SHA)を締結したと発表した。
これに伴い、2024年11月15日にアゼルバイジャン・バクーにて行われた国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)ジャパン・パビリオンにて当該SHA調印を公表している。
同プロジェクトでは、TOYOが2000年代に設計・建設し、PIM社がアチェ州の経済特区で保有・運転する既存プラントの製造能力の一部を活かし、グリーンアンモニアを製造する。このグリーンアンモニアは、伊藤忠商事により船舶燃料として調達されることで、一連のバリューチェーンを構築することを目指す。将来的には、PIHC社傘下の他既設プラントにも同様の仕組みを横展開することを視野に入れている。
船舶燃料用途を目的とし、既存アンモニアプラントを活用した商業規模のグリーンアンモニア製造は世界初の取り組みとなる。
なお、同プロジェクトは、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業補助金」の対象事業として採択されている。
既に2024年8月より、基本設計(FEED)を開始しており、今回のSHAに基づいて2024年度内には3社で合弁会社を設立、2025年前半の最終投資決定(FID)および、2027年頃の生産開始を目指す。
TOYOは、インドネシアをはじめ世界各地でのアンモニアプラント建設の実績を活かし、再生可能エネルギー由来のグリーンアンモニアの製造・事業創出に取り組んでいる。同プロジェクトを通じて、更なる持続可能な社会の実現に貢献していく。
詳細は、ニュースリリース