4〜9期における我が国経済は、雇用環境が緩やかに改善する中、景気は回復基調にある。企業の設備投資は、依然として慎重な動きがみられるものの、底堅く推移した。半導体市場は、 生成AI関連を中心に投資が増加しているが、本格的な回復は下期後半から来年度以降と予想されている。また、自動車市場は世界的な電動化の流れを受け、メーカー各社による国内外での投資が継続している。FA業界では市場全体において在庫の消化が進みつつあり、景気は緩やかに回復へと向かっている。
海外では、米国経済は半導体市場において、生成AI関連や自動車以外の半導体需要は依然低調に推移している。一方、自動車市場は、EV需要の停滞を受けて発売計画や生産投資を見直す動きがあるものの、中長期的には投資の拡大が見込まれている。また、中国経済は、半導体国産化の動きが拡大し、投資の継続が見込まれる。
■セグメント別の状況
<自動機械部門>
その結果、売上高は13,386百万円 (前年同期比87.1%増) 、セグメント利益は収益改善の効果にセールスミッ クスも加わり、2,925百万円 (同300.3%増) となった。
<機器部門>国内市場では、世界的に旺盛な生成AI関連の投資を背景に、半導体・電子部品業界の一部の顧客で在庫消化が進み、半導体製造装置向け機器の売上高が増加した。また、自動機械部門と同様に、国内メーカーの車載用電池への投資増加を受け、二次電池製造工程向け機器の売上高が増加した。
海外市場では、半導体製造装置の国産化が進む中国や、HBM関連投資が旺盛だった韓国、半導体や半導体製造装置の重要な供給拠点となったシンガポールやマレーシアで売上高が増加した。
その結果、売上高は62,375百万円 (前年同期比5.1%増) 、セグメント利益は売上増加により、8,576百万円 (同12.3%増) となった。
■今後の見通し
2025年3月期(24年度)連結業績予想は下記の前回(2024年5月10日)通り。
売上高148,000百万円(前期比10.1%増)、営業利益17,500(同33.4%増)、経常利益17,500(同34.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益11,800(同41.5%増)。