また、受注高は射出成形機や超精密加工機が国内、中国で増加したものの、押出成形機の中国におけるリチウムイオン電池向けセパレータフィルム製造装置の減少により、490億6千6百万円(同32.4%減、海外比率46.0%)となった。
4〜9月期における世界経済は、緩やかな回復基調で推移しているが、中国の景気低迷の長期化、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化など先行き不透明な状況が継続した。わが国経済は、欧米の高金利水準の継続や中国の景気低迷などによる景気の下押し圧力、物価上昇等により一部足踏みも見られたが、設備投資に持ち直しの動きがあった。
同社グループを取り巻く経済環境は、インド経済の堅調な成長はあるものの、EV市場の減速、中国の景気低迷、 部材・エネルギー価格の高止まり、米国大統領選挙を控え設備投資が一部停滞するなど厳しい状況で推移した。
■セグメント別の概況
<成形機事業>[射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機など]
射出成形機の販売は、国内、中国で増加したものの、北米、東南アジアで減少した。受注は 国内における自動車向け、中国で増加した。
ダイカストマシンは、自動車向けが、販売は微減、受注はインドで増加したものの、国内、中国、東南アジアで減少した。
押出成形機の販売は中国におけるリチウムイオン電池向けセパレータフィルム製造装置が大幅に増 加、受注は国内における光学向けが増加したものの、EV需要の伸びの鈍化などの影響により中国でリチウムイオ ン電池向けセパレータフィルム製造装置が大幅な減少となった。
この結果、成形機事業全体の受注高は341億9千5百万円(前年同期比37.8%減、海外比率54.4%)、売上高は725 億3千6百万円(同13.6%増、海外比率89.3%)、営業利益は88億6千6百万円(同17.5%増)となった。
<工作機械事業>[工作機械(大型機、門形機、横中ぐり盤、立旋盤など)、超精密加工機など]
工作機械の販売は国内、北米で減少した。受注は北米におけるエネルギー関連向けなど及び中国における景気低迷の影響により減少した。 超精密加工機の販売は中国において減少、受注は国内における光学レンズ向け、半導体製造装置向け、医療向けが増加した。
この結果、工作機械事業全体の受注高は106億5百万円(同17.1%減、海外比率34.4%)、売上高は94億1千1百万円(同23.2%減、海外比率52.3%)、営業利益は1千8百万円(同87.9%減)となった。
<制御機械事業>[産業用ロボット、電子制御装置など]
制御機械の販売と受注は国内における電子制御装置が減少した。
この結果、制御機械事業全体の受注高は36億5千9百万円(同12.7%減、海外比率8.5%)、売上高は41億9千6百万円(同19.3%減、海外比率7.8%)、営業利益は4千2百万円(同89.0%減)となった。
<その他の事業>
その他の事業全体の受注高は6億6百万円(同5.6%減、海外比率3.8%)、売上高は6億7千8百万円(同14.0%増、海外比率0.5%)、営業損失は4億5千4百万円(前年同期は営業利益5千6百万円)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2025 年 3 月期通期の連結業績予想については、売上高1,700億円(前期比5.8%増)、営業利益140億円(同2.8%増)、経常利益132億円(同9.6%減)、親会社株主に帰属 する当期純利益117億円(同34.7%減)を予想している。
2025 年 3 月期第2四半期(中間期)の業績、固定資産売却益の計上などを踏まえ、経常利益、親会社株主に 帰属する当期純利益を前回予想から上方修正した。
なお、業績予想の前提となる為替レートについては、1US ドル 140 円としている。