kikai-news.net

オークマ、24年4〜9月期売上は13.8%減の952億円、24年度予想は2,100億円(7.9%減)に下方修正

 オークマが10月31日に発表した2025年3月期(2024年度)第2四半期(4〜9月)連結業績によると、受注額は99,258百万円(前年同期比2.2%減)、売上高は95,247百万円(同13.8%減)、営業利益は5,626百万円(同53.0%減)、 経常利益は5,421百万円(同56.7%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は3,580百万円(同59.1%減)となった。

 4〜9月期におけるオークマグループの経営環境は、地政学的リスクやインフレの継続等、世界経済の先行き 不透明な状況が続いた。こうした中、工作機械の需要は大手企業向けでは底堅く推移したが、中堅・中小事業者においては弱含みの状況が続き、国内、海外とも総じて精彩を欠く展開となった。
 こうした事業環境のもと、オークマグループは「中期経営計画2025」に基づき、高精度・高効率生産とエネルギー消費 量削減を自律的に両立し脱炭素化に貢献するオークマグループの工作機械を「Green-Smart Machine」として位置づけ、自動化やものづくりDXソリューションと共にグローバルに展開して受注獲得に注力すると共に収益力改善、資本効率 向上を図り、ものづくりを巡る社会課題の解決を通じて企業価値向上に努めた。

 地域別の市況については、日本ではさまざまな産業、顧客層で引き合いが増え始めたが、中堅・中小規模の事業者では業界や大手企業の動向を見極めようと投資の様子見が続いた。
 米国では大手企業からの需要は底堅く推移したが、中堅・中小事業者においては金融緩和の時期や規模を意識し設備投資の先送りが続いた。こうした中、米国シカゴで開催されたIMTS(国際製造技術展、2024年9月開催)に出展し、ニーズが高まる5軸制御マシニングセンタ、複合加工機等の工程集約型工作機械や自動化仕様の販 売促進を図った。
 欧州ではサプライチェーンの再配置の動きが一巡する中、ドイツ等、主要国の景気後退や中国等、海外経済の減 速を背景にした欧州の輸出産業の不振も重なって、工作機械の需要は弱い動きが続いた。こうした中、ドイツ シュトゥットガルトで開催されたAMB(国際金属加工展、2024年9月開催)に出展し、生産性向上に寄与する技術、 ソリューションをアピールする等、需要喚起に努めた。
 中国では不動産不況の影響を受け、設備投資を控える動きが続いた。大手EVメーカーからの大型投資案件が下支えとなる中、産業政策により一部の産業では設備投資を再開し始め、また中国上海で開催されたCCMT(中国CNC 工作機械展、2024年4月開催)への出展等、販売促進に努めた結果、厳しい市況の中にあっても底堅い受注につながった。
その他のアジアにおいては、国や地域により濃淡はありますが市況は緩やかな回復傾向が続いた。
 利益面については、工作機械需要に伸びを欠く展開が続く中、部材コスト等の高止まりに対し、内製化の拡大等、生産の効率化に注力すると共に、販売価格への転嫁にも努めた。他方、需要が弱含みで進む中、操業度 は本格回復に至らず、利益の下押し要因となった。 

 オークマ2025年3月期第2四半期データ

■今後の見通し
 工作機械の需要は今後緩やかに回復が進むことが期待され、また労働人口減少、脱炭素化等、社会課題への対応に伴う需要は中長期的に底堅く推移することが見込まれる。しかし、4〜9月期において市況の回復は予想より遅れ、また今しばらく市況の回復は緩やかな足取りに留まるものと見込まれることから、2024年5月10日 に公表した通期連結業績予想を下記のように修正した。

 2025年3月期連結業績予想は、売上高 2,100億円(前期比7.9%減)、営業利益175億円(31.0%減)、経常利益175億円(同31.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益125億円(同35.5%減)。

 オークマの2025年3月期第 2四半期決算短信

 決算参考資料

モバイルバージョンを終了