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新明和工業、新型自動電線処理機(両端端子打機)を開発

・民生市場・車載機器および二輪車を含む自動車市場向け

・電線加工の範囲を拡大

 新明和工業は10月1日、ワイヤーハーネス(組電線)に使用される電線の測長・切断、端子圧着などの端末加工を高速で行う自動電線処理機の新製品「両端端子打機『TRD801(以下、TRD801)』」を開発、販売を開始すると発表した。

 「TRD801」は、安定稼働および加工品質への信頼性に加えて、自社の従来機と比べて電線加工範囲を拡大し、汎用性を高めた点が特長。

 近年、中国および東南アジア等の新興国市場においては、各種家電・デジタル製品や、自動車、二輪車等の需要拡大と電装化の進展に伴い、各製品の内部に組み込むワイヤーハーネスの需要も増加している。一方で、こうした国や地域においても人件費の高騰と労働者不足が深刻化しており、労働集約型の産業であるワイヤーハーネスを製造する市場からは、安定した品質で、幅広い用途・加工範囲に対応できる装置が求められている。

 新明和工業では、これまで主に「細線」または「太線」に特化した自動電線処理機を提供してきたが、こうした市場の要求を具体化するべく、それぞれで実績・定評のある多種多様な機構を改良して組み合わせた上、培ったノウハウを駆使して段取り時間を短縮した結果、高い稼働率と加工品質、時間当たりの歩留まりを兼ね備えた「TRD801」を開発した。

 同機は、自社の従来機では加工が難しかったAWG30~32の電線加工を可能とし、1台で多様な用途へ適用する汎用性の高さが最大の特長。

 具体的には、1時間当たり最大5,000本という業界トップクラスの高い処理能力を有し、対応電線サイズはAWG16~32、最小切断長は35mmと、細線から太線、短尺加工までと幅広く、これにより家電・AV機器などの民生市場向けから、車載機器や二輪、建設機械を含む自動車市場向けハーネス加工まで、同機1台で複数対象の電線加工が可能。

 また、使用者の習熟度に関係なく、感覚を頼りに操作できるアイコン式画面を採用することで、操作性向上による作業の高効率化も実現した。

 このほかにも、高精度ターミナル・クリンピング・モニタ(HTCM)や、デジタル圧着機、シール挿入ユニット、遠隔監視システム(RMA-01)などを搭載し、品質および歩留まり率を向上した。

 新明和工業は、今後も顧客の生産性向上に貢献すべく、新技術開発と品質向上による生産性の追求に加えて、アフターサービスの充実もグローバルに推し進めていく。

 ニュースリリース
 *リリース内容から「ですます調」で表記しています。

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