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ダイヘン、米国のロボットSIer「フォース デザイン社」を買収

 ㈱ダイヘンは9月30日、米国のロボットシステムインテグレータ(SIer)、Force Design, Inc.(フォースデザイン社)の全株式を取得し完全子会社化することを決定したと発表した。買収により、米国におけるロボットシステム提案力の強化と標準ロボットセルパッケージの充実を図り、現中計最終年度の2026年米国売上高100億円(2023年米国売上高50億円)を達成する足掛かりとする。

 ダイヘンは世界最大の工業国である米国において1979年に現地法人(DAIHEN, Inc.)を設立し、顧客ニーズに応じたロボットシステム提案を推進し順調に業績を伸ばしてきたが、今後の事業拡大のためには自社単独では限界がある。

 今回、溶接治具やハンドリング用途での高い技術力とシステム提案力を持つフォースデザイン社を買収することで、米国での大手顧客のニーズに応えるカスタムシステム対応力を高めるとともに中小顧客向け標準ロボットセルパッケージの充実を図る。

 自動車産業集積地である米国中西部(ミシガン、オハイオ、インディアナ州など)でダイヘンが接点のなかった米系自動車関連企業をはじめとする顧客への販売機会を得ることにより売上を拡大する。

<フォースデザイン社の概要>
会社名:Force Design, Inc.(フォース デザイン社)
所在地:米国オハイオ州 トロイ(米国現地法人DAIHEN, Inc.から北へ約14km)
代表者:Seth Angle(CEO:セス・アングル)
設立:1998年
事業概要:
・アーク溶接ロボットの治具、システムおよびハンドリングロボット(マテハン、組立、検査、梱包)のシステムの設計/製作/サービス
・オハイオ、インディアナ、ミシガン地域の自動車産業向けシステム設計/製作
・その他医療、食品機器、健康器具産業向けシステム設計/製作
売上高:約5億円(2023年)※連結対象外(今後の状況により対象とするか判断)
ウェブサイト https://forcedesign.biz

■フォースデザイン社買収の効果

・ロボットシステム提案力の強化による自動車や輸送機器などの大手顧客向け販売拡大

 フォースデザイン社がグループに加わることで、同社のシステム対応力を活用したロボットシステム提案が可能となる。ダイヘンの溶接・接合技術とフォースデザイン社のシステム対応力を融合した提案により、自動車関連をはじめとする大手顧客の高度化・複雑化する自動化ニーズに応え、販売拡大につなげる。

・中小企業向け標準ロボットセルパッケージ販売拡大と生産性向上

 DAIHEN, Inc.の強みである代理店網を活用した中小企業向けの標準ロボットセルパッケージ販売において、フォースデザイン社が得意とする溶接治具やハンドチャックなどの設計技術力を加えることで製品ラインナップの拡充を図り、アーク溶接やハンドリング用途での販売拡大につなげる。

 またフォースデザイン社の工場を活用することで、標準ロボットセルパッケージの生産補完や分業が可能となるため、生産性が大幅に向上する。

 ニュースリリース

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