㈱多摩川ホールディングス（東京都港区）は9月10日、孫会社である多摩川電子ベトナムが、移転用地として取得した工場用地に新工場を建設することとし、工事請負契約を締結したと発表した。
■新工場建設の理由
現在、多摩川電子ベトナムでは主にモバイルインフラ市場向けの製品を製造し、親会社である多摩川電子に出荷しているが、今後インフラシェアリング機器については更なる増産が求められている。また、昨年 8 月にベトナムにおいて多摩川電子ベトナムは 2023 年優良企業 TOP20 に選ばれ、知名度が飛躍的に向上した結果、ベトナムの通信インフラ向けの引合い、および受注が増加している。
これらの需要に対応するためには生産能力の拡大、即ち生産要員の増員と、生産フロア、部品材料や製品在庫の保管スペース、および食堂や駐輪場などの従業員用共用スペースを拡張する必要がある。現在の工場ではこれらのフロアやスペースを拡張する余地がなく、周辺地域では工業団地が増えたため、生産要員の新規採用が困難となっている。
このような状況から、人材確保が比較的容易にでき、かつ十分な広さの土地が確保できる新工業団地で新たに工場を建設することにした。
新工場はハノイ市内からのアクセスも良く、今まで２時間から２時間半を要していた移動時間が１時間弱となり、課題となっていた通勤時間の短縮、および交通事故リスクの低減も実現される。
また、新工場では今後増大が予測されるベトナム国内や周辺国からの新規需要に対応するため、信頼性評価を自社で行うためのスペースの確保、設備導入などの R&D 環境の構築も行っていく予定。
＜新工場の概要＞
所在地：フンイエン省エコランド工業団地
敷地面積：12,990 ㎡
延床面積：3,300 ㎡
建築構造：鉄筋鉄骨コンクリート造
着工：2024 年 12 月
竣工：2025 年 8 月（予定）