・知見を生かして老朽化したポンプ場を更新整備
㈱クボタは8月19日、同社を含む民間企業グループは、大阪府守口市との間で、DB方式(Design Build:設計・施工一括発注方式)による「守口市守口処理場沈砂池ポンプ棟・寺方ポンプ場更新事業」(以下「本案件」)に関する契約を締結したと発表した。
<案件の概要>
事業名:守口市守口処理場沈砂池ポンプ棟・寺方ポンプ場更新事業
事業内容:新設ポンプ棟の設計・建設・試運転調整および既設ポンプ場の撤去
事業期間:2024年7月8日~2033年3月31日
事業方式:DB方式(Design Build:設計・施工一括発注方式)
契約締結日:2024年7月8日
契約金額:約94億円(税込)
受注者:前田・クボタ・東芝・東京設計事務所 設計・建設共同企業体
構成員:前田建設工業株式会社(代表企業)、株式会社クボタ、東芝インフラシステムズ株式会社、株式会社東京設計事務所
■案件の背景と特徴
合流式下水道*1のポンプ場は地域の下水処理の一端を担うほか、大雨や豪雨時に雨水を排水して市街地の浸水被害を防ぐ役割を果たし、地域の衛生環境と安全を支えている。
同案件は、供用開始から55年以上が経過し老朽化が進行している寺方ポンプ場(合流式)を、新設ポンプ棟へ建て替える更新事業。更新整備にあたり、膨大な事業量に加えて技術員の確保が困難であることが想定されるため、民間事業者の技術力やノウハウを活用し、効率的に実施することを目的としてDB方式が採用された。
当該民間企業グループは、クボタが持つ沈砂池*2設備とポンプ設備の両方の知見を生かして、浸水災害の発生を防止するために運転の確実性を優先した企画提案を行い、受注に至った。
*1.合流式:汚水と雨水を合わせて一つの管で流す方式
*2.沈砂池:ポンプ場に送られてきた汚水・雨水を緩やかに流し、砂などの重たい固形物を沈殿させる設備
■案件におけるクボタの役割
クボタは主に、機械設備の設計・製作・建設工事を担う。これまで培ってきた水環境事業のノウハウを生かし、地域の安全・安心確保に努めていく。
■今後の展開
昨今、上水道、工業用水道、下水道など重要な水環境インフラ施設の整備・運転・維持管理において、民間活力の導入が進められている。
クボタグループは、様々な製品・技術・サービスを有する「水」のトータルソリューション企業として総合力を生かし、今後も水環境インフラの持続・発展に貢献していく。