中間期における同社グループを取り巻く経営環境は、国内において製造業を中心に設備投資は緩やかな回復に 向かう中、半導体市況の持ち直しの動きに足踏みが見られるなど、一部に弱さが見られた。海外においては、 米国では設備投資が底堅く推移する一方、欧州では金融引き締めによる景気悪化により、英国及びドイツを中心に 弱含みが続いた。中国においては、不動産市況の悪化に端を発した景気減速が継続しており、生産、消費の持ち直しの動きは鈍く需要の低迷が続き、その影響は東南アジアにも波及している。加えてロシア・ウクライナ、 中東問題などの地政学上リスクが残るなど、依然として不透明感が残る状態でもあった。
■セグメント別の状況
①メカトロニクス
中小型の減・変速機は中国での市況低迷が継続、またモータ、インバータでは欧州での顧客の在庫調整の影響があり需要が減少したことから、受注、売上、営業利益ともに減少した。
この結果、受注高は987億円(前年同期比7%減)、売上高は1,010億円(同 6%減)、営業利益は18億円(同 68%減)となった。
②インダストリアル マシナリー
プラスチック加工機械事業は、中国での電気電子関連の需要が停滞、また欧州においても投資の冷え込みが継続したことから受注、売上、営業利益ともに減少した。 その他の事業は、半導体市況の停滞に伴う顧客の在庫調整や投資先送りの影響などを受け、受注は減少しましたが、受注残が高い水準であったこともあり、売上、営業利益ともに増加した。
この結果、受注高は1,264億円(前年同期比10%減)、売上高は1,311億円(同 2%減)、営業利益は91億円(同 19%減)となった
③ロジスティックス&コンストラクション
その他の事業は、建設用クレーン事業では、北米、国内とも需要が底堅く推移したことから受注、売上、営業 利益ともに増加した。また、運搬機械事業では、製鉄や造船向けでの大型案件があったことから受注は増加 したものの、当期売上対象となる案件が少なかったことから売上、営業利益ともに前年同期並みとなった。
④エネルギー&ライフライン
エネルギープラント事業は、欧州の発電設備の大型改造案件の減少により受注は減少したが、案件の工事進捗差により売上は増加し、営業利益は開発費の増加により微減となった。 その他の事業は、新造船事業からの撤退により、2024年度以降の新規受注を停止したことなどから受注は減少し、当期売上対象となる案件が少なかったことから売上も減少したものの、個別採算の改善により営業利益は増加した。
この結果、受注高は577億円(前年同期比13%減)、売上高は888億円(同9%増)、営業利益は36億円(同860%増)となった。
⑤その他
受注高は31億円(前年同期比7%増)、売上高は33億円(前年同期比7%増)、営業利益は9億円(前年同期比1%減)となった。
■ 2024年12月期連結業績予想
2024年12月期の連結業績予想は、 売上・利益とも下記のとおり下方修正した。
売上高1兆700億円(前期比1.1%減)、営業利益650億円(同12.6%減)、経常利益610億円(同13. 2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益380億円(同16.1%増)。