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豊田通商、欧州でグリーン水素の製造・供給と燃料電池車両の提供を行う新会社を設立

 豊田通商は7月11日、100%子会社であるToyota Tsusho Europe S.A.(以下、豊田通商ヨーロッパ)が、独Messer SE & Co., KgaA(以下、メッサー社)と欧州でグリーン水素の製造・供給と燃料電池車両(以下、FCモビリティ)の提供を行う新会社SympH2ony GmbH(以下:シンフォニー社)を設立したと発表した。

■新会社設立の背景と目的
 EUでは、2030年までに温室効果ガス排出を1990年比で55%削減する目標を実現するための関連法案「Fit for 55」 のもと、2025年から従来よりも厳しい排ガス規制(ユーロ7)の段階的な適用が決まっており、排出量の多い運輸部門での脱炭素化が急務となっている。このような規制を背景に、FCモビリティへの関心が高まる一方、燃料である水素の供給インフラの整備は進んでおらず、一部の分野でしか導入されていないのが現状。

 豊田通商は、成長戦略における7つの重点分野の一つとして「水素・代替燃料分野」を掲げており、日本国内における水素ステーションの運営、米国カリフォルニア州ロサンゼルス港における港湾機械等のFCモビリティ化の取り組みなど、水素事業の実績がある。また、メッサー社は、欧州を中心に水素を含む産業用ガス全般の製造・販売を世界で展開している。

 今回、両社は、それぞれの知見を生かし、欧州における水素の導入拡大に向けて、新会社を設立することになった。

■事業の概要と今後の展望
 今回設立したシンフォニー社は、グリーン水素の製造・供給からFCモビリティ(公共バス、トラック、タクシー、港湾荷役機器など)の導入までをパッケージ化して提供する。利便性が高い場所に水素の製造や充填インフラを設置し、グリーン水素を供給することや、FCモビリティのリースなど、顧客のニーズに応じた提案を行う。グリーン水素は、各地域の特性を生かした最適な再生可能エネルギーを調達し、製造することで、安定的かつ低コストでの提供を可能としている。

 豊田通商グループは、未来の子供たちへより良い地球環境を届けるために、水素関連事業を推進することで、温室効果ガス排出の削減に寄与し、脱炭素社会への移行に貢献していく。

<SympH2ony社概要>
会社名:SympH2ony GmbH
設立:2024年4月20日
所在地:ドイツ
代表者:Tim Evision CEO (Messer SE&Co., KgaA )
山中 賢治 Deputy CEO(Toyota Tsusho Europe S. A.)
事業内容:水素製造・供給事業および顧客ニーズに応じたFCモビリティのパッケージサービス提供事業
出資比率:Messer SE & Co., KgaA(50%)、Toyota Tsusho Europe S.A.(50%)

 ニュースリリース

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