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不二越、24年11月期上期売上は12.2%減の1,187億円、通期予想は10.3%減の2,380億円

 ㈱不二越が7月11日に発表した2024年11月期第2四半期連結累計期間(2023年12月〜2024年5月:24年度上期)の売上高は、国内を中心に自動車生産が回復し、米州の産業機械・市販分野において需要が拡大したが、中国および欧州の建設機械・産業機械分野などでの需要減少や国内の一部自動車メーカーでの減産を受け、1,187億12百万円(前年同期比12.2%減)となった。うち、国内売上高は 583億13百万円(同4.7%減)、海外売上高は603億99百万円(同18.4%減)となった。利益面は、原材料価格上昇分の販売価格への転嫁や、生産ラインの自動化・合理化、調達コストダウンにとり組み、為替も円安で推移したが、前期から継続する原材料価格の高騰に加え、ロボット・油圧機器などでの操業度の悪化が大きく影響し、営業利益は23億42百万円(同69.2%減)、経常利益は14億52百万円(同 79.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億79百万円(同83.5%減)となった。

 第2四半期連結累計期間における不二越グループをとり巻く環境は、自動車分野を中心に経済活動の緩やかな回復が進み、日本・米州をはじめとする先進国経済の持ち直しが見られた。一方で、ウクライナ情勢の長期化に 伴う原材料価格の高止まりや中東情勢の緊迫化、欧米での金融引き締めに伴う影響に加え、中国経済の減速など、 先行き不透明な状況が継続している。
 このような状況のもと、不二越グループは、中長期的な脱炭素・EV化をはじめとする産業構造の大変革を見据え、工具、工作機械、ロボット、ベアリング、油圧機器、そして特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、ユーザーのものづくりに寄与する新商品の開発や技術提案などにより、受注・売上の拡大にとり組んでいる。また、収益の改善に向けて、需要の変化に対応する世界の工場再編、合理化、内製拡大など、事 業全般の構造改革を推進している。

 不二越2024年11月期第2四半期データ

■セグメントの業績
 機械工具事業では、中国自動車メーカーの設備投資計画の見直しに伴うロボット需要の減少や、中国・欧州の産業機械分野での工具・工作機械の需要減少により、売上高は364億50百万円(前年同期比22.5%減)となり、営業利 益は操業度の悪化などにより、10億31百万円(同78.2%減)となった。

 部品事業では、中国・欧州の建設機械メーカーの生産調整により油圧機器の需要が減少したことに加え、国内の一部自動車メーカーでの減産、市販代理店の在庫調整に伴い、ベアリング需要が減少した結果、売上高は743億47 百万円(同7.1%減)となった。営業利益は油圧機器での操業度の悪化や原材料価格の高騰などにより、7億73百 万円(同68.1%減)となった。

 その他の事業では、国内での特殊鋼需要の減少を受け、売上高は79億14百万円(同4.1%減)となった。一 方、営業利益は、原材料価格上昇分の販売価格への転嫁などにより、5億5百万円(同8.4%増)となった。

■今後の見通し
 2024年11月期通期の連結業績予想については、第2四半期累計期間の業績が前回発表予想を下回ることに加え、現時点の需要動向を踏まえ、下記のとおり修正した。

 売上高2,380億円(前期比10.3%減)、営業利益 60億円(同49.5%減)、経常利益50億円(同54.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益30億円(同53.6%減) 。

 不二越の2024年11月期第2四半期決算短信
 第2四半期決算補足資料

 第2四半期決算概要

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