・製造工程のカーボンニュートラルを目指して、2025年より総合的な実証実験を開始
ヤマハ発動機 は7月10日、水素ガスに対応する溶解炉と熱処理炉を備えた実証施設を森町工場(静岡県周智郡森町)に新設すると発表した。
実証実験では、水素ガスを用いた場合の品質への影響を検証するほか、水素バーナーによる温度制御等の開発を進める。また、グリーン水素を製造する装置と、外部加熱を使わずに合成メタンを製造するメタネーション装置*³(静岡大学との共同研究)についても導入を検討しており、水素ガスを安価に製造する設備や、排気ガス中のCO₂を再利用する技術開発にも取り組む。
同社は「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」で、2050年までに事業活動を含むサプライチェーン全体のカーボンニュートラル*⁴を目指している。また、スコープ1, 2においてはグループ会社を含む各製造拠点におけるカーボンニュートラル実現の目標を2035年に前倒しし、各種の取り組みを加速させている。
※1 自社による直接排出(製品の製造や燃料の燃焼)
※2 製品の使用や配送・輸送などによる排出
※3 CO₂と水素を触媒で反応させ、合成メタンを製造する装置
※4 企業活動における自社の排出(スコープ1. 2.+スコープ1. 2.以外の排出(スコープ3.)