kikai-news.net

タクマ、尼崎市よりごみ処理施設のDBO事業を受注、契約金額は725億円

・焼却施設・リサイクル施設・し尿処理施設を1棟に集約、ごみ発電で国内最高水準の発電効率を実現

 ㈱タクマは7月9日、兵庫県尼崎市から、ごみ処理施設のDBO事業を受注したと発表した。同事業では既存の焼却施設を解体した跡地において、これまで分散していた焼却施設・リサイクル施設・し尿処理施設を1棟に集約して整備し、2031年4月より20年間運営する。新しい施設では高温高圧ボイラなどの最新技術を導入し、ごみ発電において国内最高水準となる発電効率を実現することで、ごみ焼却時のCO2排出量を大幅に削減する。契約金額は725億円。

■社会的背景
 国内で約1,000施設が稼働しているごみ処理施設は、社会インフラとして重要な役割を担う一方、稼働開始後15年以上が経過した施設が約8割を占めるなど老朽化が進行しており、安心・安全なごみ処理を継続するための更新・長寿命化の需要が高まっている。また、環境保全の観点から、施設からのCO2排出量の抑制が求められている。

■事業の概要
 現在、尼崎市では2つの焼却施設(第1工場、第2工場)が稼働しており、し尿処理施設は第1工場の敷地内に併設、またリサイクル施設は第2工場の近傍に位置している。同市のごみ焼却量が減少していることや、施設の老朽化が進んでいる状況を踏まえ、第1工場敷地内の既存施設を解体の上、2031年度を目標に、その跡地に各施設を集約した新施設を建設することを決定し、タクマを代表とする企業グループが設計・建設および20年間の施設運営を受注した。
 敷地面積が限られる中、タクマでは施設内の動線や設備・機器のレイアウトを工夫することで、分散している3施設を1棟に集約するコンパクトな設計を実現した。これにより、ごみ処理作業の効率化や、施設の維持管理の省力化に貢献する。また、タクマのコア技術を活用して製造する高温高圧ボイラをはじめ発電効率を最大化する最新技術を導入し、ごみから生まれるエネルギーを最大限に活用することで、施設からのCO2排出量を大幅に削減する。なお、新施設の管理エリアはごみ処理施設として国内で初めてとなるZEB認証を取得予定。

■事業に対する思い
 タクマは1938年に尼崎の地で創業し、長年にわたり同市を本拠としている。同事業を通じて安心・安全かつ効率的なごみ処理に寄与するとともに、CO2の排出量削減を徹底し同市のカーボンニュートラル早期実現に貢献することで、地域社会への恩返しを目指す。

<事業の詳細>
発注者:兵庫県尼崎市
受注者:
【代表企業】
株式会社タクマ
【構成企業】
株式会社タクマテクノス
極東開発工業株式会社
極東サービスエンジニアリング株式会社
クボタ環境エンジニアリング株式会社
株式会社鴻池組
株式会社柄谷工務店
事業名:第1工場跡地整備・運営事業
建設場所:兵庫県尼崎市大高洲町8番地
事業内容:既存施設の解体撤去工事、施設の設計・建設、運営業務
施設概要
①焼却施設
処理能力:447t/24h(149t/24h×3炉)
処理方式:ストーカ式
②リサイクル施設
処理能力:55t/5h
③し尿処理施設
処理能力:19kL/日
事業方式:DBO方式(Design:設計、Build:建設、Operate:運営)
契約金額:725億円(税抜)
設計・建設期間
①設計・解体撤去工事(既存し尿処理施設を除く)・建設期間
2024年6月~2031年3月(6年9か月)
②解体撤去工事(既存し尿処理施設)期間
2031年4月~2032年3月(1年間)
運営期間:2031年4月~2051年3月(20年間)

 ニュースリリース

モバイルバージョンを終了