高周波熱錬(ネツレン)は7月5日、熱処理受託加工の重要拠点の一つである刈谷工場において、生産性向上、生産能力増強、収益性向上を目的とした「REBORN刈谷」と称する工場再編プロジェクトを開始し、同プロジェクトの第1弾として、新規熱処理設備の導入を決定したと発表した。設備の稼働により、顧客からの生産能力増強ニーズに応えることはもとより、同工場における該当製品の生産能力は約1.2倍の向上を見込んでいる。このプロジェクトを強力に推進し、今までのモノの流れを根本から見直し、次世代を見据えた、進化したモノづくり工場を構築していく。
同社は、IH(Induction Heating=誘導加熱)技術を基にあらゆる業界に対し、金属製品、高周波誘導加熱装置の製造・販売および熱処理受託加工等を行っている。2021年度には長期経営ビジョン NETUREN VISION 2030「進化と躍進」を策定し、第1フェーズの第15次中期経営計画をスタート、2024年度からは成長の第2フェーズとして第16次中期経営計画を策定し、開始した。
第16次中期経営計画の戦略の1つである「成長エンジンの育成」では、これまでの現場力に新しい技術を繋げて、生産技術力を強化し、競争力を向上させるとともに、顧客がより満足する製品・サービス・技術を提供するとしている。
<設備投資の内容>
所在地:愛知県刈谷市西境町治右田84番地10(IH事業部加工部刈谷工場内)※2 同社同様使用設備(例)
投資内容:①シャフト焼入装置 ※1、②CVJ焼入焼戻装置 ※2
投資予定額:約500百万円
資金調達:自己資金
稼働時期:2025年10月(予定)
※1 シャフトとは、自動車等で駆動力を伝える棒状の回転軸のこと。
※2 CVJ(Constant-velocity joint)とは、入力側と出力側の速度を維持した状態で角度を自由に変化して回転力を伝達できる継手のこと。