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国際ロボット連盟、IERA 賞 2024、リアルタイム・ロボティクスが最適化ツールで受賞

・産業用ロボットを簡単に振り付けてサイクル タイムを短縮

IFR(International Federation of Robotics:国際ロボット連盟):2024年6月18日

 横浜、2024 年 6 月 18 日 — 2024 年の「ロボット工学と自動化におけるイノベーションと起業家精神賞」(IERA) は、Realtime Robotics (リアルタイム・ロボティクス)に贈られます。ボストンの米国企業は、産業用ロボット向けの完全自動動作計画ツールでこの名誉ある賞を受賞しました。このソリューションは、ワークセル内でロボットが衝突することなく密接に連携するための最適化された「振り付け」を開発します。今年は初めて、ファイナリスト 4 社すべてが業界の新参者です。

 IERA賞委員長兼RAS産業活動委員会副会長のAndra Keay (アンドラ・キー)氏は次のように述べています。
 「ファイナリストたちはその高い品質で際立っており、ロボット産業が新たな時代に入ったことを示しています。今回初めて、ファイナリストに残った企業はすべて若く、過去 10 年以内に設立された企業です。これらの新興企業は 5 億ドル以上の投資を調達し、1,300 人以上の従業員を雇用しています。今後、大きな商業目標を掲げる若手ロボット企業がさらに増えることを期待しています。」

■最適な振り付けを見つける
 今年の受賞者である リアルタイム・ロボティクスは、ロボット ワークセルの最適化を先駆的に開発し、パフォーマンスを向上させてサイクル タイムを短縮しました。このツールは、動作計画のタスクを高速で解決し、数十万のソリューションを評価してから、ロボットの最適化されたパス、シーケンス、ツールの回転をメーカーに提供します。

 従来、ワークセルのプログラミングはエンジニアにとって時間のかかる作業であり、適切な振り付けを見つけることが典型的なボトルネックとなっています。さらに、ロボットのタスクが変わると、計画プロセスを最初からやり直す必要があります。リアルタイム・ロボティクスが開発したこのツールは完全に自動化されており、優れた動作計画を高速で作成します。製造、倉庫、物流の顧客は、ワークセルを導入する場合や、生産を中断せずにロボットのパフォーマンスを向上させたい場合にメリットを得ることができます。このツールの将来のバージョンでは、エネルギー消費や床面積を最適化できる可能性があります。

 リアルタイム・ロボティクスの共同創設者Will Floyd-Jones (ウィル・フロイド・ジョーンズ)氏は次のように述べています。

 「ロボット産業の主要組織から認められたことは大変光栄です。この賞は、当社の最適化ソリューションと、このビジョンを市場にもたらすための当社チームのたゆまぬ努力が最高レベルで認められたことを意味します。」

■ファイナリスト
IERA 賞のファイナリスト 3 社は次の通りです。中国上海の Fourier Intelligence (フーリエ・インテリジェンス)社は、人間のような動作制御機能を備えたヒューマノイド ロボット「GR-1」を発表しました。中国深圳の Youibot Robotics (ユーイボット・ロボティクス)社は、半導体製造の自動化に使用されるモバイル マニピュレーター ロボット「OW12」を発表しました。ドイツ メッツィンゲンの Neura Robotics (ニューラ・ロボティクス)社は、認知ロボット プラットフォームを発表しました。決勝戦は、日本の横浜で開催された国際ロボット工学および自動化会議で行われました。

 ニュースリリース
 *リリース内容から「ですます調」で表記しています。

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