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アーステクニカ、画期的な省エネを実現した自走式破砕機「SEASER™」販売開始

 川崎重工グループの㈱アーステクニカ(東京都千代田区)は6月3日、画期的な省エネ性能を実現したNCD(Non-Conversion Drive)方式の自走式破砕機「SEASER (Saving Energy / Advanced Safety / Environmental Recycling)(シ―サー)」の販売を5月31日より開始したと発表した。

 同機は、建設工事を行う際に副次的に発生するコンクリート塊やアスファルト塊を、再生骨材や再生合材としてリサイクルするための自走式破砕機で、人頭大の建設廃棄物を40mm以下に破砕することが可能。

 これまでの自走式破砕機は、油圧駆動や電動機駆動が主流だったが、同機ではエンジンの回転出力を直接破砕機に伝達する省エネ駆動「NCD方式」を採用した。自走式破砕機で使用する動力の中で最も大きな割合を占めるジョークラッシャ※1の運転において、電気や油圧にエネルギーを変換せず直接運転することで、余計なエネルギー変換によるロスをなくし、同社比10%以上のエネルギー効率向上を実現した。また、新たに開発したSSSクラッチ※2内蔵の新しいギアボックスを採用しており、ジョークラッシャをスムーズに稼働することが可能。

 同機に搭載したジョークラッシャは、2022年度に発売した鉄鋼スラグ処理専用の破砕機「AUDIS JAW™(オーディス ジョー)」の機構を踏襲しており、出口セット油圧調整機構搭載による高いメンテナンス性と破砕困難物を自動排出する高い堅牢性が特長。さらに破砕室形状の変更により同社比約20%の処理能力向上を実現している。

 アーステクニカは、今後も積極的に破砕やリサイクル技術の開発に努め、優れた製品の提供を通じて、資源循環型社会に貢献していく。

※1 : ジョークラッシャ
 破砕対象物を2枚のプレートで圧縮することで破砕する破砕機
※2 : SSSクラッチ
 ジョークラッシャの駆動媒体であるVプーリーとエンジンを直結、回転させるためのクラッチ

 詳細は、ニュースリリース

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