㈱三井E&Sと米国子会社であるPACECO Corp.(カリフォルニア州、以下、パセコ)は、5月16日、米国ロサンゼルス港において、世界初となる水素燃料電池を搭載したラバータイヤ式門型クレーン「MITSUI-PACECO H2-ZE TRANSTAINER CRANE」の商業運転を開始し、港湾のゼロエミッション化に新たなスタンダードを導入すると発表した。
物流の拠点となる港湾では、二酸化炭素やディーゼル排気有害物質の削減・ゼロエミッション化が求められている。特に米国カリフォルニア州のロサンゼルス港及びロングビーチ港は2030年までにすべての荷役機械をゼロエミッション化するClean Air Action Planを掲げている。
現在港湾で広く使用されているディーゼルエンジン発電機を搭載したタイヤ式門型クレーンは、排出ガスの大きな要因となっている。ゼロエミッション化には、電動化の選択肢もあるが、H2-ZE TRANSTAINERは水素を使用することで電動化に必要な地上給電設備への投資を節減でき、また現行のオペレーションにも影響を与えない。ターミナル全体のゼロエミッション化の達成の為、ディーゼルエンジン発電機を搭載した既存機を水素駆動に改造することも可能。
MITSUI-PACECO H2-ZE TRANSTAINER CRANEの提案及び既存機の改造を通して、三井E&SはPACECOとともに港湾の脱炭素化に貢献していく。