・エチオピアのアジスアベバで、パスポート製造発行工場の起工式を5月8日に開催
TOPPANホールディングス(東京都文京区)は5月9日、グループ会社であるTOPPAN Gravity Limited(香港、以下 TOPPAN Gravity)とエチオピア政府との合弁会社である TOPPAN GRAVITY ETHIOPIA SHARE COMPANY(エチオピア、以下 TOPPAN Gravity Ethiopia)は、5月8日(水)にエチオピアのアジスアベバで、パスポートの製造発行を行う新工場の起工式を開催したと発表した。
TOPPAN Gravity Ethiopiaは、パスポートやID、運転免許証など政府が発行するドキュメントの製造や発行を推進するために、2023年7月にTOPPAN Gravityとエチオピア政府の合弁で設立した。
TOPPANグループの出資比率は、TOPPAN Gravityのグループ会社であるGRAVITY GROUP IND. L.L.C (UAE)と他1社をあわせて51%、エチオピア政府の出資比率は、エチオピア国立印刷局と他2社をあわせて49%となる。
今回新設する工場ではTOPPANグループがこれまで培ってきたセキュリティ印刷の技術、データ加工の技術、個人情報取り扱いのノウハウなどを活用し、エチオピアの公共インフラ構築に貢献する。また、現地でのオペレーションの支援も行い、エチオピアでの雇用創出にも寄与する。
■背景
アフリカでは今後、人口増および経済発展が予想され、社会インフラ整備のニーズが高まっている。しかしながら、アフリカ諸国の多くは出生登録も行われないなど未だ国民情報が整備されておらず、公共サービスを受けられない人が多数存在する。そのため、 各国政府は国民情報を整備するため、より多くの国民が利用できるソリューションを求めていることから、この分野においての海外からの支援に期待が高まっている。
TOPPANグループは1900年の創業時の祖業であるセキュリティ印刷事業に始まり、長年にわたるセキュア事業の実績により、現在では世界40カ国以上の政府系IDの実績を有している。
今回は、個人情報登録からデータベースの整理およびBPOまで、パスポートやID発行までのフルソリューションをエチオピアで提供するために、現地政府との合弁会社を立上げ、TOPPANグループの技術やソリューションを提供する。
■今後の展開
TOPPANグループは、今後アフリカ市場において、エチオピアでの製造工場立上げを皮切りに、TOPPANグループの技術やソリューションを活用し、エチオピア以外でも政府系ID全般のフルソリューション提供の体制を構築していく。将来的には製造工場の周辺諸国のIDやパスポートの製造も視野に入れていく。またエチオピア政府は、現地でのパスポート、IDのルールなどを策定し、現地に則したオペレーションを設計する。
<新会社・新工場の概要>
商号:TOPPAN GRAVITY ETHIOPIA SHARE COMPANY 所在地:エチオピア アジスアベバ
稼働開始時期:2026年5月(予定)
生産品目:政府系ID全般(パスポート、VISA、政府機関が発行する証明書等のドキュメント等)