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三菱重工、2023年にガスタービン世界市場でシェア1位を獲得

・市場調査レポート(米国マッコイ・パワー・レポート)により明らかに

・出力ベースの世界市場シェア36%で2年連続1位、大型ハイエンド機種では同シェア56%に

・J形ガスタービンは累計受注台数120台を超え、トップシェア獲得に貢献

 三菱重工業は3月15日、2023年におけるガスタービン世界市場(出力ベース)で、トップシェアとなる36%を獲得したと発表した。有力市場調査レポート(注1)により明らかとなったもので、最新モデルであるJAC(J-Series Air-Cooled)形ガスタービンを含む大型のハイエンド機種(G形・H形・J形)ガスタービン市場では56%のシェアを獲得するに至っている。三菱重工がガスタービン世界市場でシェア1位に輝いたのは、2022年に続き2年連続。

 三菱重工は、F形、G形、J形などの大型ガスタービンで多くの実績を有している。J形(JAC形を含む)は、稼働時間(actual operating hours:AOH)が230万時間を突破。受注も全世界で拡大しており、このほど累計受注台数は120台を超えた。三菱重工の高い市場シェアは、こうした長年にわたる実績と、製品の高い性能や信頼性が評価されたもの。

 ヘビーデューティ型ガスタービン(注2)市場において、JAC形はガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)方式での発電効率が世界トップクラスの64%以上を誇っている。このため、CO2排出量削減に関する厳しい基準を満たすほか、起動時間の短縮、高い負荷追従性などフレキシブルな運用性を実現し、再生可能エネルギー導入に伴う電力需給対策に重要な機能も担っている。また、三菱重工のヘビーデューティ型ガスタービンには脱炭素化を支える水素燃焼技術が備わっている点も、三菱重工グループのグローバルな地位を高めることに貢献している。2023年11月、高砂水素パーク内のGTCC実証発電設備(第二T地点)にて、JAC形による水素燃料30%混焼運転に成功した。

 三菱重工の常務執行役員エナジードメイン長の土師 俊幸氏は、次のように述べている。「競争の激しいガスタービン市場において、2023年もトップシェアを維持できたことを誇りに思います。当社グループは、水素・アンモニア焚きガスタービンの開発・実用化などの脱炭素ソリューションを通じて世界中のパートナーと協調し、グローバル社会全体のカーボンニュートラル達成に向けて取り組んでいきます」。

 三菱重工は、高い市場シェアを獲得するに至った顧客からの強い支持を励みに、主力であるJAC形ガスタービンを中核とする発電設備の普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、脱炭素社会の実現に貢献していく。

注1 世界の発電事業に関する詳細な市場調査資料を提供している米国のマッコイ・パワー・レポート(McCoy Power Report)に基づいている。

注2 重構造型と呼ばれるタイプで、信頼性が高いことに加え、設置現場でのメンテナンスがしやすく保守頻度を低く抑えられるガスタービン。

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