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JX金属、ひたちなか新工場(仮称)の投資計画を一部変更

・投資総額は当初計画の約2,000億円から約1,500億円へ変更

 JX金属は3月6日、2022年3月16日付プレスリリース(※1)で公表したとおり、茨城県ひたちなか市に大規模用地を取得し、先端素材分野における新たな中核拠点とするべく建設工事を進めていたが、昨年9月の台風13号で被害を受けた日立事業所(茨城県日立市)の復旧に向けた検討を契機とし、直近の各製品における投資の必要性を踏まえて改めて精査を行い、同工場の投資内容を一部変更することにしたと発表した。

 具体的には、茨城県内各拠点の最適な在り方を検討した結果、限られた平地に多くの設備や施設を有する日立事業所を今後もその特性を生かして最大限活用していくために、日立事業所の機能の一部をひたちなか新工場へ移転することにした。また、当初ひたちなか新工場で検討していた圧延銅箔・高機能銅合金条への投資は見送り、2024年度上期に稼働予定の日立新工場(仮称)(※2)および既存工場の生産体制強靭化により今後の需要拡大に対応していく。一方でひたちなか新工場では、将来的な需要の急拡大が見込まれ収益性が高い半導体用スパッタリングターゲットを中心とした半導体材料を増強することにした。

 投資額の大きい圧延銅箔製造設備の導入を見送ったこと等を主因に、ひたちなか新工場における投資総額は当初計画の約2,000億円規模から約1,500億円規模となる見込みだが、今後の半導体分野の伸長に応じさらなる投資も検討していく。今回見直した部分において当初予定より遅れが発生するものの、同工場の試運転開始は従来計画のとおり2025年度中を目指している。人員規模についても変更はなく、最終的に500名以上を有する当社の新たな一大主要拠点となる予定。

 なお、日立事業所については、安全面に配慮しつつ極力効率的な方法で復旧を図るとともに、将来の成長に向けた先端半導体材料に関する新たな投資を検討している。

 JX金属は、これまでと同様に、ひたちなか新工場を含む主要拠点が集中する茨城県を重要地域と位置づけ、地域経済・雇用創出に貢献するとともに、先端素材分野におけるグローバルリーダーとして成長を目指していく。

(※1)2022年3月16日付当社プレスリリース「茨城県ひたちなか市に新工場建設のための大規模用地を取得
(※2)2021年12月8日付当社プレスリリース「半導体用スパッタリングターゲットと圧延銅箔の更なる能力増強を決定

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