DMG森精機は2月27日、設備メーカーの GLOCK ecotech GmbH(オーストリア、以下、GLOCK 社)、エンジニアリング担当のテス・エンジニアリング(大阪市淀川区)、との 3 社共同の取り組みにおいて、木質バイオマス発電のガス化炉メンテナンスフリー連続稼働 2,000 時間を達成したと発表した。
一般的に木質バイオマスガス化熱電併給設備は、蒸し焼きを行なうガス化炉内に付着物が堆積し、閉塞トラブルが発生するため、安定稼働に向けて適切な予防メンテナンスが必要。日本の木質バイオマスは灰融点が低いため、この閉塞トラブルが特に発生しやすく、DMG 森精機ではこれまで約 500 時間ごとにガス化炉内のメンテナンスを実施していた。ガス化炉メンテナンスフリーの時間拡大に向けて、3 社で共同し、木質チップの品質改善と、チップ微粉を除去するためのふるい装置の追加、GLOCK 社によるガスフィルタの目詰まり解消機能の改良など、検証と実験を繰り返してきた。その結果、これまでの一般的な目安とされる 500 時間を大きく上回る連続稼働 2,000 時間を超えることが出来、年間稼働率も 65%から 80%以上まで高めることができた。
<設備概要>
・メーカー :GLOCK ecotech GmbH(オーストリア)(www.glock-ecotech.com)
・設備 :木質バイオマスガス化熱電併給設備
・定格発電出力 :18kW
・定格熱出力 :44kW
DMG 森精機は、持続可能な社会の実現に向けて、再生可能エネルギー導入の取り組みを積極的に進めている。同設備の活用と共に、今後もさらなる木質バイオマスの利活用について、引続き取り組んでいく。