■市場動向と不二越のとり組み
射出成形機は、プラスチック成形加工法のひとつとして、熱可塑性樹脂を用いた部品の製造に多く使用さ れている。近年では、特に半導体製造装置や輸送機器、電装部品で「非粘着性」「耐摩耗性」「耐熱性」「耐薬 品性」「耐食性」を持つフッ素樹脂の需要が高まっている。
一方で、フッ素樹脂の成形工程では、射出成形装置部品の摩耗・変形・腐食によるコンタミが発生しやすく、また小物成形品に適した専用装置がないため、横型仕様の大型装置で非効率な生産をしているユーザー も多い。
■狙いの市場
半導体分野:半導体製造装置用部品(薬液用バルブ、継手、センサーカバー、ポンプなど)
輸送機器分野:自動車・電装部品(シール材、センサーカバーなど)
■「NIF-20V」の特長
(1) 高品質:射出成形機の部材摩耗・腐食に起因するコンタミを低減、1サイクルごとの樹脂滞留時間を短縮し樹脂材料の熱劣化を抑制することで、良質なフッ素樹脂成形を実現
(2) 耐久性:射出ユニットに自社開発したフッ素樹脂用耐食・高硬度合金NPR-FX25材を使用し、
耐久性が大幅に向上
(3) 高精度:精密油圧サーボシステムで、射出・型締め動作をパワフルかつ高精度に制御
(4) 生産性:インサート成形に適した竪型仕様、成形品の多品種・小ロット対応(装置・金型の小型化)
(5) 保守性:射出ユニットの交換が容易なトーピード・プランジャー方式を採用
<仕様>
(1) 据付寸法:幅 1.4m×奥行 1.9m×高さ 1.7m
(2) 型締め力:20tonf (196kN)
(3) 金型寸法:W200×L200×H150~250mm
(4) 射出圧力:最大 100MPa
(5) 可塑化能力:2.5kg/h (樹脂材により変動)
(6) 対応樹脂:PFA 射出成形グレード MFR15~40
<発売予定>
(1) 発売時期:2024 年 2 月
(2) 価格:オープン価格
(3) 販売目標:20 台/年