㈱荏原製作所は2月13日、国土交通省四国地方整備局より柿の木谷川排水機場(徳島県阿波市)におけるポンプ設備の更新工事を受注したと発表した。
■背景と狙い
同地区は徳島県を流れる吉野川北岸の流域に位置している。50 年以上前に地域の浸水を防ぐ目的で排水機場が建設され、その後、排水ポンプの増設を経てこれまで運用されてきた。しかし現在では、近年の気候変動に伴う影響と考えられる、豪雨による河川の増水や設備の老朽化が見られ、信頼性の向上や維持管理の効率化が期待されている。今回の更新により、機場は引き続き地域の浸水被害防止に貢献する施設として運用される。
■概要
今回の工事は以下を予定していいる。新しく設置される2 台のポンプが稼働すると、毎分480 トンの水を排水できる。これは標準的な25m プールの水を約75 秒で空にする能力である。
工事諸元(抜粋):立軸斜流(Ⅱ型)減速機搭載(1200VZGE 型) Φ1200mm×4.0m3/s✕2.9m
2台
工期:令和5 年10 月6 日~令和8 年3 月31 日
施工場所:徳島県阿波市市場町伊月地先
■今後の展開
荏原は雨水排水機場では国内トップのポンプ納入実績を持ち、現在も新設はもちろん更新や改造など多くのプロジェクトを遂行中。荏原が掲げる長期ビジョン「E-Vision2030」では、「地球にやさしい社会、安全・安心に過ごせる社会インフラ、水や食べるものに困らない世界」を支え、「持続可能な社会づくりへの貢献」を目指している。
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG 重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていく。