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アイカ工業、茨城工場内で新工場棟の地鎮祭を実施

・2024年秋稼働予定、高級人造石「フィオレストーン」加工品の生産能力を約1.5倍に

 アイカ工業(名古屋市中村区)は12月13日、約7.7億円を投じて茨城工場内に新工場棟を建設し、高級人造石「フィオレストーン」の加工ラインを増設すると発表した。稼働開始は2024年秋を予定しており、生産能力は現状の約1.5倍に向上する。同日、新工場の地鎮祭を執り行い、アイカ工業およびアイカインテリア工業の経営陣や工事関係者が出席し、工事の安全と事業の発展を祈願した。

■設備投資の背景と目的
 世界的に良質な大理石が入手困難となる中、インテリア業界では、天然水晶に樹脂などを配合して成形した高級人造石の需要が拡大している。アイカ工業は、2011年に国内初の高級人造石オリジナルブランドとして「フィオレストーン」を発売し、高級マンションのキッチン天板用途を中心に市場シェアを拡大してきた。

 天然石の風合いを保ちながらももろさや吸水性といった石の弱点を克服し、メンテナンス性や加工性に優れる点が評価されている。オフィス・商業施設・ホテル・駅・空港などの洗面カウンター用途や受付カウンター用途の需要も取り込みながら、国内シェアNo.1ブランドとして成長を続けている。

 発売当時は中部・北陸地方の外部工場への委託のみで加工していたが、需要増に対応すべく、2019年3月にはアイカ工業茨城工場の敷地内に加工工場を建設した。生産能力を高めることで納期短縮を実現するとともに、タワーマンションやホテルなどの大型物件が多く主要納入先となっている東京都市部に近い茨城に加工拠点を追加することで、物流コストの抑制を図った。また、同年4月からは磁器質大板セラミックタイル「ラミナム」の加工も行っており、ストーン事業の拡大に注力してきた。

 旺盛な高級マンション需要の継続、洗面などへの用途の拡大、インバウンド回復によるホテル需要の伸長によって高級人造石市場は成長を続け、フィオレストーンのさらなる売上拡大が見込まれることから、約7.7億円を投じて既存工場棟の隣に新工場棟を建設し、加工ラインを増設する。稼働開始は2024年10月を予定しており、カウンター加工品の生産能力は現状の約1.5倍に向上する。なお、フィオレストーン加工工場の運営は、カウンター開発・加工に強みを持つアイカ工業 100%子会社のアイカインテリア工業株式会社が担っており、今回の加工ライン増設に伴い約30名の新規雇用を同社で予定している。

 生産能力増強によって旺盛な需要に対応し、フィオレストーンを含むストーン事業全体で2026年度に売上高約100億円(2022年度比約1.4倍)を目指す計画。

■アイカ工業 代表取締役社長執行役員 海老原健治氏のコメント:

 高級人造石「フィオレストーン」は、天然石のような風合いと耐久性、加工性が優れることが評価され、この10年間で売上が6倍以上に伸長している成長商品です。これまで高級マンションやホテルで使用されてきた天然石は、環境保護の観点等で採掘が難しくなっており、代替素材として高級人造石が選ばれています。近年は、レストランのカウンターやトイレのパウダーコーナーにも用途が広がっており、工場はフル稼働を続けています。このたびの設備増強により、旺盛な需要に応え、フィオレストーンを含むストーン事業をさらに成長させてまいります。

<設備投資の概要>
設備投資内容:新工場棟の建設および高級人造石カウンター加工ラインの増設
設備投資額:約7.7億円
工事期間:2023年11月~2024年7月(予定)
稼働開始時期:2024年10月(予定)

<アイカインテリア工業の概要>
名称:アイカインテリア工業株式会社
所在地:
[本社・本社工場] 愛知県小牧市小木南1丁目99番地
[茨城工場] 茨城県古河市大和田1778番地
事業内容:メラミン化粧板加工カウンター、人工大理石製品、人造石カウンターの製造
設立:1963年3月11日
資本金:7,500万円
代表者:代表取締役社長 太田 泰生

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