・純利益はタイ工場売却含め25億円
・23年度売上予想600億円、営業利益予想12億円は変えず
第2四半期連結累計期間における我が国経済は、資源価格の高騰や物価高に加え、世界的な金融引き締めの影響は見られたものの、経済活動の正常化を背景に緩やかに景気回復の動きが続いた。一方で、欧米諸国では、インフレ抑制を目的とした金融引き締めの継続に加え、中国では、不動産市況の悪化を起因とした景気の低迷は継続しており、日本を取り巻く世界経済は不透明な状況が続いている。
■セグメント別の経営成績
①日本:国内向け建設用クレーンは、緩やかな景気回復基調に伴い需要が堅調に推移し、売上高は156億8千2百万円(前年同期比109.9%)となった。海外向け建設用クレーンの売上高は営業力強化により24億4百万円(前年同 期比147.1%)となった。
国内向け油圧ショベル等の売上高は、競争激化により39億5千万円(前年同期比94.8%)となった。海外向け油圧ショベル等の売上高は主として米州市場の好調および為替影響もあり、38億5千3百万円(前年同期比 137.8%)となった。
以上を含めた日本の売上高は262億5千1百万円(前年同期比112.2%)となり、セグメント利益は13億3千6百万円(前年同期比239.5%)となった。
②中国:中国においては厳しい販売環境が継続しており、売上高は11億1千6百万円(前年同期比103.3%)となり、セグメント損失は6億9百万円(前年同期はセグメント損失3億5千万円)となった。
③欧州:欧州においては、売上高は28億7千2百万円(前年同期比116.8%)となり、セグメント利益は6千万円(前年同期比146.3%)となった。
④その他:その他地域は、欧州セグメントを分離した変更により売上高は0となり、セグメント損失は4千7百万円(前年同期はセグメント損失5千5百万円)となった。
■主要品目別売上高の状況
②油圧ショベル等:国内売上高は39億5千万円(前年同期比94.8%)となった。海外売上高は70億4千9百万円(前年同期比129.8%)となり、油圧ショベル等の売上高は109億9千9百万円(前年同期比114.6%)となった。
③その他:上記を除いたその他の売上高は3億6千1百万円(前年同期比69.0%)となった。
■ 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2023年5月12日に公表した、通期の連結業績予想(下記)に変更はない。
売上高600億円、営業利益12億円、経常利益9億円、親会社株主に帰属する当期純利益20 億円。
今後、国内においては、経済活動の正常化がより一層進み、建設機械の需要も堅調に推移するものと想定している。海外においては、欧州・北米での金融引き締めに対する懸念は残るものの、同地域での建設機械の需要は相応に期待できる一方、中国では、景気減速もあり厳しい事業環境が今後も継続するものと見込んでいる。
また、足元では、欧米と日本における金融政策の違いによる為替変動が大きく、鋼材価格やエネルギー価格を始めとする原材料の高止まり、ウクライナ情勢の長期化など、不透明な事業環境が継続している。
加藤製作所グループでは、厳しい事業環境下でも安定した業績を積みあげるために、中期経営計画で掲げた施策を継続し取り組みつつ、将来への飛躍に向けた新製品開発や建設需要が旺盛なアジア地域での販路拡大などの検討を進めていく。