■経営成績に関する説明
このような環境下において、アマダグループは、省電力化や省人化に対応した高生産性商品へのニーズを背景とした潤沢な受注残が調達環境の改善に伴う生産活動の正常化と相俟って、また円安の影響もあり、売上収益・営業利益・親会社の所有者に帰属する四半期利益のいずれも、第2四半期連結累計期間としては過去最高を更新した。
アマダ2024年3月期第2四半期データ
■事業別・地域別の概況
①金属加工機械事業
売上収益は154,780百万円(前年同期比11.5%増)、営業利益は23,042百万円(同 17.5%増)となった。
<板金部門>
第2四半期連結累計期間における板金部門の地域別の経営環境は以下のとおり。
日本:半導体関連の需要回復の遅れはあるものの、物流倉庫や建設関連が引き続き好調であることから建築金 属や建設設備・建機、各種産業機械関連業種が堅調に推移し、売上収益は48,126百万円(同 4.5%増)となった。
北米:インフラ投資や北米域内でのサプライチェーン再構築による需要の拡大を背景とした新規設備投資によ り、建築・産業機器・空調関連業種が好調であったことから、売上収益は40,702百万円(同 13.7%増)となった。
欧州:資材の調達難がボトルネックとなっていた現地生産機に対する代替機種の販売促進が奏功したこと及び、 投資優遇措置を継続しているイギリスを中心に売上が伸長し、売上収益は31,890百万円(同 27.2%増)となった。
アジア他:景気後退局面にある中国の影響により、アジア・ASEAN各国は輸出の減少が続いているものの、台湾やインドを中心にインフラ関連への投資が堅調に推移し、売上収益は18,681百万円(同 7.9% 増)となった。
<微細溶接部門>
各国でEV自動車市場の成長が拡がる中、電装品やモーター、バッテリーなどの加工に用いられるレーザ溶接 機器が売上を牽引し、また、欧米では、医療機器分野においても好調に推移した。
②金属工作機械事業
売上収益は31,626百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益は3,758百万円(同 1.3%増)となった。
<切削・研削盤部門>
国内では供給制約の改善から建築関連や産業機械・特殊機械装置、特殊車両を中心に切削マシンの売上が伸長し、欧米では、素材一次加工業種に対してバンドソーや超硬ブレードの販売が増加した。
<プレス部門>
国内では、主要取引先である自動車業界の昨年度後半の減産とEVシフトへの動向の見極めにより設備投資に慎重な面が見られたことから、減収となりました。海外では、中国においてEV関連向けにサーボプレスの導入が進み、売上が伸長した。
■今後の見通し
2024年3月期の連結業績見通しは、売上収益395,000百万円(前期比8.0%増)、営業利益57,000 百万円(同14.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益39,000 百万円(同14.2%増)と前回予想を上方修正した。