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酒井重工、23年4〜9月売上は12.7%増の168億円、23年度予想は5.2%増の331億円に小幅修正

 酒井重工業 が11月9日に発表した2024年3月期第2四半期累計(2023年度)連結業績によると、売上高は、北米とインドネシアを中心に海外販売が拡大し、前年同期比12.7%増の167億8千万円となった。営業利益は、価格改定の浸透と輸送費の正常化による収益構造改善に加え、円安などの上振れ要因により、同84.2%増の19億6千万円、経常利益は同92.6%増の21億 円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同87.4%増の15億3千万円となった。

 第2四半期連結累計期間における酒井重工グループを取り囲む事業環境は、 世界的に拡大するインフレと金融引き締め政策、安全保障問題の先鋭化に伴う国際社会のブロック化加速、ICTと AI技術進化と急速な普及による社会変化など、激動する世界情勢の中で世界の建設機械需要は緩やかな回復基調を 維持した。

 このような事業環境の下で酒井重工グループでは、価格改定と高付加価値化による収益構造改革、人的資本投資とDXを通じた新たな付加価値創造と生産性向上、経済ブロック化を前提としたサプライチェーンとグローバル事業活動の修正により、新たな事業環境に適応した経営体質への転換を進めた。

 酒井重工業2024年3月期第2四半期データ

■連結地域区分別売上高
 国内向け売上高は、国土強靭化加速化対策を背景として堅調な販売が続き、前年同期比3.7%増の74億4千万円と なった。
 海外向け売上高は、北米及びインドネシア市場で需要拡大が続き、前年同期比21.1%増の93億3千万円となった。
 北米向け売上高は、インフラ投資法を背景とした道路建設投資の拡大により、前年同期比36.4%増の45億1千万円 となった。
 アジア向け売上高は、インドネシアで力強い需要回復が続いたものの、中国減速とASEAN市場で成長鈍化の兆 しが見られ、前年同期比3.6%減の39億7千万円となった。
 その他市場向け売上高は、大洋州市場で需要回復が進むとともに、アフリカ向けプロジェクト案件が実現し、前年 同期比202.0%増の8億5千万円となっ。

■所在地別セグメント
 日本:日本では、国内販売が底堅く推移するとともに海外工場向け部品輸出が増加する一方で、製品輸出が減少し、総売上高は前年同期比1.1%増の123億1千万円、営業利益は販売価格改定が漸く浸透し、前年同期比52.0%増の6億3千 万円となった。

 海外:米国では、力強い需要環境の中で販売が好調に推移し、総売上高は前年同期比36.0%増の45億1千万円、営業利益 は販売価格改定と北米向けコンテナ運賃の正常化により、前年同期比85.9%増の5億3千万円となった。
 インドネシアでは、ASEAN等第三国向け輸出が減少する一方で、インドネシア国内販売が好調に推移し、総売上高は前年同期比25.0%増の41億3千万円、営業利益は前年同期比99.2%増の6億9千万円となった。

 中国では、中国国内販売が低迷する一方で、グループ企業向け製品・部品輸出を拡大しました結果、総売上高は前 年同期比105.1%増の9億4千万円、営業利益は同1億3千万円改善し、1億1千万円の黒字に転換した。

■今後の見通し
 今後世界の建設機械市場では、日米の大型インフラ投資計画や新興諸国におけるインフラ建設と鉱山開発の活発化、更には老朽化インフラの更新需要や災害対策と復興需要など、底堅い需要が期待される一方、世界的なインフレの継続や地政学的リスクの急速な高まり、技術進化と脱炭素政策に伴う社会構造変化など、世界経済の行方は予断を許さない。

 このような情勢の下で酒井重工グループでは、収益構造改革の推進、生産性向上と新たな付加価値創造、グローバル事業活動の修正により、時代の変化に適応した経営体質への転換を進めていく。

 また引き続き、アジア市場深耕と北米市場展開、海外事業領域拡大、新技術活用による次世代事業開発、需要変化対応力強化を進めるとともに、積極的にESGを推進し、中長期的な事業成長と企業価値向上を目指す。

 2024年3月期(2023年度)の連結業績は、売上高331億円(前期比5.2%増)、営業利益33億円(同31.7%増)、経常利益33億円(同41.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益23億円(同35.7%増)を予想している。

 酒井重工業の2024年3月期第2四半期決算短信

 第2四半期決算説明資料

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