・ヘルスケア分野における装置の開発・生産能力強化により人々のQoL向上に貢献
㈱日立ハイテク(東京都港区)は11月7日、体外診断・分子診断に関わる製品の開発・生産能力強化をめざし、茨城県ひたちなか市に新たに工場用地を取得したと発表した。
日立ハイテクは、体外診断市場において、血液などの検体を分析し疾病の診断をサポートする生化学・免疫分析装置などをグローバルに提供している。今後のさらなる需要拡大に対応するとともに、新たな注力領域である分子診断関連装置の開発・製造を進めるため、工場用地の取得を決定した。2025年1月の稼働開始に向け、既存建屋の改築を行い、製造・製品検査の自動化推進や、市場変動への柔軟な対応を実現する生産管理システムの導入など、生産効率化にも取り組んでいく。また、日立ハイテクは2027年度までに全事業所(ファクトリー・オフィス)でのカーボンニュートラル達成を目標に掲げており、新工場においてもさまざまな環境施策を導入し、脱炭素社会の実現をめざす。
生産体制を強化し、体外診断・分子診断に関わる高性能な製品を市場のニーズにスピーディーに対応し提供することで、検査の高品質化・高効率化および人々のQoL向上に貢献する。
■新工場用地取得の背景
昨今、一人ひとりに効果的で適切な医療の提供が求められる中、疾病の診断や治療・治療薬の提案に不可欠な体外診断・分子診断の重要性が増している。日立ハイテクでは、これまでグローバルに提供してきた生化学・免疫分析に加え、分子診断事業にも領域を拡大し、「個別化医療」や「難病診断の高度化」の推進をめざしている。
高齢化による患者数増加や医療費負担の増大なども伴い、今後も体外診断・分子診断市場は拡大すると予想され、日立ハイテクにおいても新製品開発や生産能力の強化が求められている。
<新工場の概要>
所在地:茨城県ひたちなか市足崎
敷地面積:約92,900㎡
稼働予定:2025年1月
■今後の展望
2023年10月、日立グループのヘルスケア事業の強化を目的として、2024年4月に日立製作所のヘルスケア事業本部を日立ハイテクに承継することを発表した。日立ハイテクは、今回の新工場用地取得により、体外診断・分子診断に関わる製品の開発・生産能力を強化することで、ヘルスケア事業におけるパーパス “Innovating Healthcare, Embracing the Future” に基づき、今後さらに、高品質・高機能な診断、診断・治療の最適化、個別化医療の実現といったヘルスケアイノベーションを創出していく。
■日立ハイテクについて
日立ハイテクは、2001年、株式会社日立製作所 計測器グループ、同半導体製造装置グループと、先端産業分野における専門商社である日製産業株式会社が統合し、誕生しました。2020年、日立製作所の完全子会社となり連携を強化していくことで、社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現をめざしています。
医用分析装置、バイオ関連製品、半導体製造装置、分析機器、解析装置の製造・販売に加え、社会・産業インフラ、モビリティなどの分野における高付加価値ソリューションの提供を通して、グローバルな事業展開を行っています(2023年3月期日立ハイテクグループ連結売上収益は6,742億円)。
ニュースリリース
*リリース内容から一部「ですます調」で表記しています。