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ダイヘン、アーク溶接用途に最適な協働ロボット「FD-VC4」販売開始

 ㈱ダイヘンは10月30日、アーク溶接用途に最適な業界初の協働ロボット「FD-VC4」を販売開始すると発表した。

■開発の背景
 近年、工場をはじめとするモノづくりの現場では、作業者の高齢化などに起因する労働力不足解消や更なる生産性向上を図ることを目的として、ロボット導入による自動化ニーズが高まっている。センサやシミュレーション技術の向上により産業用ロボットが飛躍的進化を遂げている一方、非常にハイスピードかつハイパワーで動作するため、安全柵の設置が法的に義務付けられており、特に中小企業の現場では設置するスペースの確保が難しく、ロボットの導入を断念しているケースが多々ある。

 また、多品種少量生産の現場や船舶・橋梁などの大型構造物の製造現場では、製品を加工する場所が複数点在することから、都度生産ラインを変更するなど柔軟な生産体制が求められている。

 以上のような背景により、安全柵が不要で移設が容易な協働ロボットに注目が集まっているが、現在普及している協働ロボットでは、需要が高まる溶接用途において使用できる範囲が限定的。ロボットの動作範囲における軌跡精度が十分でない、TIG溶接のような高周波が発生する場合の耐ノイズ性能、溶接時に発生する金属粒(スパッタ)に耐えうる環境性、ロボットを教示(ティーチング)する際の手間、様々な溶接に対応するアプリケーション機能が搭載されていないなど、多くの課題がある。

 そこでダイヘンは、長年にわたり蓄積してきた溶接に関する知見・ノウハウ・技術力を結集し、顧客のあらゆるニーズに応える業界初※のアーク溶接用途最適協働ロボットを開発した。同製品は用途に応じてダイヘンが保有するすべての溶接法・アプリケーションに適応可能なことに加え、高軌跡精度により産業用ロボットと同等の高品質溶接を実現する。さらに、コンパクト設計かつ容易に移設が可能なことから、手狭な現場や多品種少量生産を行う現場などでもロボットが溶接対象物(ワーク)にアプローチすることで容易に自動化が図れる。

 詳細は、ニュースリリース

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