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牧野フライス、23年4~9月売上は5.3%増の1,085億円、通期予想は2,107億円(7.6%減)

 ㈱牧野フライス製作所が10月31日に発表した2024年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、売上高1,085億15百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益77億76百万 円(同43.9%増)、経常利益97億30百万円(同39.9%増)、純利益76億75百万円(同43.7% 増)となった。

 上期の連結受注は1,084億9百万円(前年同期比27.8%減)となった。受注が高水準だった前年同期に比べ、 多くの地域で減少した。顧客が設備投資を控える動きが継続した。

 牧野フライス2024年3月期第2四半期データ

<セグメントI (「個別」および国内連結子会社 )>

 牧野フライス製作所の国内受注は、前年同期を下回った。自動車の金型向け、及び半導体製造装置を含む一 般機械や自動車の部品加工向けを中心に減少した。

<セグメントII ( MAKINO ASIA PTE LTD )>

 アジアの受注は前年同期を下回った。中国は、前年同期に好調だった電気電子部品の金型向け、自動車の部品加工向けともに減少した。その中で、 新エネルギー車関連の受注は継続している。インドは自動車、航空機向けともに受注が集中した前年同期を下回った。

<セグメントIII ( MAKINO INC. ) >

 アメリカの受注は前年同期並みとなった。景気減速懸念から、自動車向けを中心に、顧客の設備投資に対 する慎重姿勢が続いている。その中でも、生産現場の人手不足に対応するための自働化関連の受注が増加した。航空機向けや医療関連は堅調に推移した。

<セグメントIV ( MAKINO Europe GmbH ) >

 ヨーロッパの受注は自動車や一般機械の部品加工向け、航空機向けともに前年同期を下回った。9月にドイツで開催された欧州国際工作機械見本市EMOでは、産業ごとの特徴に合わせた製品及び自働化の提案を 行い、商談の獲得に努めた。

■下期以降の見通し

 下期も厳しい受注環境が継続する見込みだが、日本の工作機械見本市メカトロテックジャパンをはじめとする 各地域の展示会への出展や、オンラインセミナの開催など、対面とオンラインの両面で積極的な営業活動を行うこ とにより、幅広い産業の顧客の困りごとに寄り添い、受注獲得に繋げていく。

 これまで以上に資本コストや株価を意識した経営を行い、企業価値向上を実現するために、「収益性の向上」 「資産効率の向上」「充実した株主還元」「サステナビリティの拡充」の4つの課題に取り組む。積極的な合 理化投資により、市場ニーズに対応した付加価値の高い製品の開発を加速し、生産性の向上を図る。また生産 リードタイムの短縮等により棚卸資産の回転率を改善する。株主還元については、安定的かつ継続的な配当を基 本とした上で、機動的に追加的還元を実施する。

 上記の取り組みに対する2028年3月期の達成目標として、連結売上高2,700億円、営業利益率12.0%、ROE11.0%、 総還元性向5年平均35%~45%を設定した。

■連結業績予想に関する定性的情報

 通期の連結業績予想は、前回公表値(2023年7月31日公表、下記)を修正していない。

 売上高2,107億円(前期比7.6%減 )、営業利益132億円(同24.2%減 )、経常利益157億30百万円(同21.0%減)、親会社株主に帰属す る当期純利益126億70百万円(同21.2%減)。

 IR情報のページ

 牧野フライス製作所の2024年3月期第2四半期決算短信

 

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