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三菱重工、福岡県北九州市のフッ化水素製造プラントに関する設計業務を受注

・フッ素化合物の国内安定供給とフッ素サプライチェーン強靭化を目指すプロジェクトに参画

・Koura(Orbiaグループ)保有のメキシコ産蛍石を用いてフッ化水素を生産、三菱重工は設計業務(FEED:Front End Engineering Design)を担う

・フッ素化合物は半導体製造やリチウムイオン電池の原料として必要不可欠で、国内外での需要拡大が見込まれる

 三菱重工業は9月4日、福岡県北九州市の響灘臨海工業団地におけるユーティリティ設備を含むフッ化水素製造プラントの設計業務(FEED:Front End Engineering Design)を、フッ素原料およびフッ素化合物製造事業などを手掛けるグローバル企業メキシケムフロー社(Mexichem Fluor, S.A.de C.V.:Koura)の日本法人であるメキシケムジャパン(東京都品川区)から受注したと発表した。

 今回計画されているプロジェクトは、メキシケムジャパンと、総合商社の双日が共同で、Koura(Orbiaグループ)が保有するメキシコ産蛍石を用いてフッ化水素を生産するもので、国内におけるフッ素化合物の安定供給体制の構築を目指す。なお、同プロジェクトは、経済産業省の「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(第3次公募)」にも採択されている。

 フッ化水素を原料とするフッ素化合物は、半導体の製造やリチウムイオン電池の原料として必要不可欠で、医療や電気通信など幅広い産業分野で活用されていることから、今後国内外での需要拡大が見込まれる素材。現状はフッ素原料の多くを特定ソースからの輸入に依存しており、同プロジェクトの実現を通じて、国内におけるフッ素サプライチェーンの強靭化および国内産業の安定成長への貢献が期待されている。

 今回の受注において、三菱重工グループは、長年にわたる化学プラントの納入実績、および豊富な高機能化学品に関する知見とノウハウを生かした提案が高く評価された。引き続き国内外の化学品製造プラント市場におけるプレゼンスをより一層高めるとともに、時代や社会ニーズに沿った取り組みや製品の提供を通じ、世界の産業の発展と持続可能な社会の実現へと貢献していく。

 詳細は、ニュースリリース

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