・風味が劣化しにくく、容器の軽量化にも寄与する次世代システム
・ボトル成形前のプリフォームを殺菌し、成形後に再度ボトルを滅菌する2段殺菌方式で、薬剤使用量などを低減
・国内飲料メーカーの海外工場および国内工場に続く3台目の納入、今年3月から稼働中
三菱重工グループの三菱重工機械システム(MHI-MS、神戸市兵庫区)は8月31日、ペットボトル飲料の包装容器(ボトル、キャップ)をあらかじめ滅菌した上、製品となる飲料を無菌環境下で充填、巻締する新型の「無菌充填システム」を、国内飲料メーカーの製造工場に納入したと発表した。同システムは今年3月から稼働を開始している。
現在、ペットボトル飲料を生産する国内工場の約80%で無菌充填システムが採用されており、MHI-MSはこれまでボトル殺菌方式で実績を重ねてきた。2段殺菌方式を採用した新型の無菌充填システムについては、国内飲料メーカーの海外工場および国内工場に計2台を納品済みで、今回の納入が3台目となる。同システムは、MHI-MSが大日本印刷(東京都新宿区)および㈱アセプティック・システム社(東京都新宿区)と協議を重ねて開発を進めてきたもので、さらなる非生産時間の極小化や薬剤使用量低減に向け、納入機や試験機での検証を重ねている。
MHI-MSは、2段殺菌方式を次世代の無菌充填システムとして確立するべく、さらなる研究開発や検証を通じてシステムのメリットを追求するとともに、国内外での幅広い提案営業にも力を注ぎ、同システムの拡販に努めていく。